近年、東京大学大学院をはじめとした多くの大学院では、受験科目にTOEFL IBTを科すようになりました。
特にレベルの高い大学院になると、求められるTOEFLの点数は高くなる傾向にあります。
そこで本記事では、TOEFLで高得点を取るための勉強法を、実際のINPASSの講師が徹底解説していきます!
A.
本記事は、のべ500人以上もの院試相談の実績と指導を行ってきたオンライン院試塾INPASSによって作成された記事です。
また、実施にINPASSの講師が執筆しており、院試合格に向けた検討材料としても活用可能な記事となっています。
また本記事は、大学院入試情報サイト「insearch」さんと共同で作成させていただきました。
ぜひ下記の記事と合わせてご覧ください。
(insearchさんの記事内でも、INPASSを紹介いただきました!)
それでは本編に行きましょう!
TOEFLとは、世界最大の教育測定機関「ETS」が作成した世界標準の英語テストです。
また、TOEFLはiBTとiTPの2種類の試験が存在しています。
この2種類の違いをまとめると以下の表のようになります!
名称 | TOEFL iBT | TOEFL iTP |
正式名称 | Internet Based Test | Institutional Test Program |
受験方式 | パソコンでの受験 | ペーパーでの受験(紙で出題) |
テスト内容 | 4技能(R, L, S, W) | 3技能(R, L, G) |
スコア | 120点満点 | 677点(L1)・500点(L2) |
試験時間 | 約2時間 | 約2時間 |
受験料 | US$245 | 3000円程度 |
用途 | 大学院入試、海外進学 | 大学院入試、英語力測定、 大学入学後のクラス分け |
上の表から分かるように、iBTとiTPには下記のような大きな違いがあります。
・試験方式
・iBTはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能
・iTPは文法、リーディング,リスニングの3技能
これらのことから分かるように、今回解説していくTOEFL iBTでは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能が必要になってきます。
これらの4技能がそれぞれ別のセクションで測られるため、TOEFL iBTは4セクションで構成されています。それぞれのセクションはどのように対策していけば良いのでしょうか?
東京大学大学院の入試では、独自の英語テストは行わずTOEFL iBTのスコアの提出を英語試験として用いている学部や専攻が多くあります。
具体的に何点が最低基準かは公表されていないのですが、一般的には80点以上が目安だとされており、80以上の点数が取れれば、英語試験によって大学院入試の合否が左右されることはないと言われています。
しかし、これより低いスコアで合格する受験生もいるため、他の筆記試験や面接試験との総合的な評価によって最終的な合否が決まることは間違いありません。
リーディングセクションでは、学術的な文章を読み、その内容を正確に理解し、質問に答える力が試されます。
出題されるトピックは多岐にわたり、自然科学や社会科学、文学など様々な分野からのものが含まれます。
このセクションの勉強には、以下の方法が効果的です。
リーディングセクションでは、特に高度な語彙が求められるため、日々の語彙学習が大切です。リーディングセクションが20点以下の場合は、基礎的な語彙力が足りていない可能性があります。
分野ごとの語彙が大切に思われるかもしれませんが、このレベルの受験者は基礎的な単語力が足りないケースがほとんどです。
そのため、TOEFLに特化した単語帳を使って基礎的な頻出単語、そして分野別の単語を暗記し、使いこなせるようにしましょう。
『TOEFLテスト英単語3800』
この単語帳には、TOEFLを受験する際に知っておくべき厳選された単語3800語が収録されています。これらの単語は難易度に応じて語彙がランク分けされています。
また、別冊「分野別英単語」が付いており、TOEFLで出てくるアカデミックな単語を理解するための各分野の背景知識を得ることができます。
また、スマートフォンのアプリで音声再生が可能な点も使いやすいポイントです。
試験本番では、限られた時間内に複数の文章を読んで理解する必要があります。
TOEFL iBTのリーディングセクションの時間制約は非常に厳しいため、速読力を鍛えることも重要です。
次章で紹介するような問題集を解くときに、日頃からそれぞれの文章を17分以内で解くことに慣れておきましょう。(本番のテストは2つの文章が出題され、その時間配分は35分となっているからです。)
また、問題集を解く以外の勉強法としては、新聞や学術的なオンライン記事を使って、短時間で要点を把握する練習をすると良いでしょう。
このようなリーディングの対策を行うときには、どんな勉強法であるれ、時間を計りながら、内容を正確に把握できるかを確認しつつ取り組むことがポイントです。
リーディングの練習問題を1つあたり17分で解いた後には、ただ問題の解答を確認するだけでなく、文章を頭から精読することが重要です。精読は、訳読するときのように枝葉の情報から理解するのではなく、まず主節の言わんとしていることを把握し、枝葉情報を理解する、という順序で行います。
精読を終えて、文章の内容を理解したら音読を行いましょう。
意味を理解しながら、声に出して読み進めていきます。これを繰り返し行うことで、文章を頭から理解する癖がつき、速読力やリスニング力の向上につながります。
リスニングセクションでは、大学の講義や会話を模した音声を聞き、その内容を理解して質問に答える力が試されます。学術的なトピックが出題されるため、聞き取りだけでなく、テーマへの理解力も重要です。
リスニングはリスニングセクションだけでなく、スピーキングとライティングのセクションでも必要となっているため、非常に重要であり、TOEFL iBTの点数はリスニング力で決まると言っても過言ではありません。
リーディングセクションだけでなく、リスニングセクションでも語彙力は非常に重要です。知らない単語は何回聞いてもわかりませんから、とにかく語彙を増やさなくては、特に講義は理解できません。
また、文字で見れば難なくわかる語が、音でわからないという場合も多々あるでしょう。
パッセージを聞いたら、必ずスクリプトをみながら聞いて内容を確認します。理解を妨げる原因は言葉と言葉の音のつながりが理解できていない、個々の単語の発音に慣れていない、などが考えられます。
つながる音が妨げになっている場合は、その箇所だけ書き取りをしてみてください。
その上で、スクリプトは見ずに繰り返し音声を聞き続け、自分でも同じ音が出せるようになると英語の音が理解できるようになります
リスニングセクションには大学内でのの会話などが音声として流れ、その内容についての問題が出題されます。会話文には口語的な表現が多く含まれています。
これらの会話文には慣用表現が多く含まれ、意味を知らないことには聞いて理解することはできません。
スクリプトの意味を確認したら、自分が話している気持ちになって、音読を繰り返しましょう。
また、声を再生しながら音読するシャドウイングもよいでしょう。
単に英語を口から出すのではなく、意味を自分に覚えこませるように練習することが大切です。
TOEFLのリスニングでは、学術的な講義形式の問題が多く出題されます。
そのため、実際の大学の講義や、学術的なトピックについてのドキュメンタリーなどを日常的に視聴しておくと、本番でも落ち着いて対応できます。
テーマについて予備知識を増やすことで、内容理解が深まります。
スピーキングセクションでは、自分の意見を限られた時間内に整理し、論理的に話すスキルが求められます。時間が制約されているため、短時間で要点をまとめる能力が重要です。
多くの受験者が、「スピーキングセクションは難しい」と感じてしまいます。
このセクションでは英会話と違って、与えられた時間の中でひとりで話し続けなくてはいけませんし、論理立てて話すことも求められているからです。
しかしながら、実はこのセクションはある程度まではいちばん点数の出やすいセクションなのです。
Speaking Sectionの平均点は、ほかのセクションと同様に約20点なのですが、点数の分布を見てみると、90パーセント近くの受験者が15点以上を出しています。
一方で、8割の受験者が24点以下です。すなわち、7割の受験者の点数が15-24点に集中しているわけです。リーディングやリスニングの場合は7割の受験者の分布が大体11点から27点に分布しているため、Speaking は、ある程までは点数が出しやすい分野と言えます。
同じ問題を繰り返し何度も練習してください。内容を英語でメモしておいて、それにしたがって話します。
文章を作っておいてそれを覚えることはお勧めしません。その文章を言うことはできても、応用力が育たないからです。
また採点官が解答が明らかに覚えたものだと判断すると、点数が下がってしまいます。
そのため、メモも単語をリストするにとどめます。同じ問題を何度も練習してみます。その際、毎回自分の音声を録音し、チェックしましょう。短い文で、完全な文を話しているか。
具体例が理由をサポートしているか、理曲が質問の答をサポートしているか、質問の答えが的を得ているか、などです。また、時間内に重要な点だけを述べているかについても確認してください。
繰り返し練習するうちに、自分が与えられた時間内にどの程度話せるかがわかってきます。
ライティングセクションでは、特定のトピックに対して論理的な文章を書く力が試されます。エッセイや意見文では、構成力と表現力が求められます。
ライティングで高得点を狙うためには、文章の構成をしっかりと理解することが必要です。
イントロダクションで主張を述べ、ボディで理由や具体例を提示し、結論で再度主張をまとめるという基本的なエッセイ構成を学びましょう。
これを繰り返し練習することで、試験でもスムーズに書けるようになります。
正確な文法を使うことは、ライティングセクションのスコアに大きく影響します。
特に複雑な文構造や正確な動詞の時制を理解して使えるようにすることが重要です。
日々文法書を活用して、ミスを減らすことを意識しましょう。
スマートフォンやタブレットの普及で、キーボードを入力する機会が減り、タイピングの遅い受験者が多くなっています。
TOEFL iBTのライティングセクションはパソコンを用いてタイピングして解答を入力します。
時間制限もあるため、タイピングのスピードが点数に直結します。テストの時にはスペルチェッカーもないため、正確に速くタイピングができるように練習しましょう。
これまでは各セクションの勉強法について紹介してきましたが、どの勉強法も練習問題があってこそのものです。前章では単語力をつけるための参考書は紹介しましたが、もちろんそれだけでは不十分です。
基本的に独学で勉強をする際には、TOEFL iBTの参考書を用いて対策を行います。しかし、TOEFL iBTの参考書は数多くあり、どれを選べば良いのか分からないという受験者が多いと思います。
そこで、ここでは筆者のTOEFL iBTの受験体験をもとに、おすすめの参考書を紹介していきたいと思います。これから紹介する参考書を、先ほど述べた勉強法でしっかりと進めていけば80
点以上の高スコアを取ることができるはずです。
これから紹介する参考書は、独学で勉強を進めていくために以下のポイントを抑えています。
① 新形式に対応しており、4つのセクションの対策を全て行える
② 音声をスマートフォンのアプリなどで聴くことができる
③ 日本語訳や解説が付いており、1人でも勉強を進めやすい
なぜこれらの特徴を持つ参考書を選ぶことが重要になるのでしょうか?
まず、①についてはですが、TOEFL iBTは2023年の7月から形式が変わり、試験時間や問題数が大きく減っています。また、Writingは問題の形式自体が変わっていることもあり、これらに対応した参考書を行うことが大切です。
また、どのセクションもバランスよく対策を行うためです。
セクション別の参考書などもありますが、TOEFL iBTはどのセクションも30スコアずつの点数配分となっているため、まずはどのセクションにもしっかりと触れてみることが重要です。多くの受験者は、スピーキングやライティングのセクションの対策はおろそかになりがちですが、その2つのセクションもそれぞれ30点の配点があるので、やはりしっかりと対策を行う必要があります。
どのセクションもある程度対策を行ってから、自分の苦手なセクションを確認し、セクションごとに対策を行うという流れが良いと思います。
次に、②に関しては、リスニング、スピーキング、ライティングのセクションの対策を行っていく上で非常に重要なポイントであると筆者は考えています。
CDなどが付属されている参考書もありますが、スマートフォン上で再生できる方が、勉強を始めやすく、また、電車などの移動中でも音声を聞くことができるからです。
さらに、音声の再生速度なども調整できるため、1.2倍や1.5倍の速度で解いた問題の音声を復習することなども可能となり、非常に良い練習となります。
最後に、③に関してですが、これも独学で勉強を進めていく上では非常に重要なポイントです。TOEFL iBTの中国の対策用のサイトなどがありますが、これは解答しか載っておらず、独学で勉強を進めていくのは難しいと思います。
そのため、日本語訳や解説がしっかりとついている参考書を選ぶ必要があります。
これらのポイントを押さえた参考書を紹介していきます。
はじめてTOEFL iBTに触れる人から各セクションを強化したい中・上級者まで、すべてのレベルに対応しています。
どのセクションの問題も本番に近いレベルで、形式も沿っており、問題の質も非常に高くなっています。
セクション別の攻略法や学習アドバイスも載っており、充実した内容となっています。
各セクションの問題も豊富で、本試験と同等レベルの模試1回分も収録されています。
こちらの参考書もTOEFL iBTを初めて受験する方におすすめの一冊です。
全セクションの攻略法と模擬試験が収録されており、全訳と詳しい解説で、深く理解できます。
また、音声もスマートフォンアプリで再生が可能です。
さらに、この参考書はWeb模試でTOEFLを体験できます。TOEFL iBTテストはPCで受ける試験であるため、PCでの受験を体験しておくのは必須です。そして、その模試を実際の問題量や試験時間で行うことができるのがこの参考書の強みです。
この参考書は、これまでに紹介した参考書を終えて、ある程度TOEFL iBTの試験の問題やその形式に慣れた受験者におすすめです。たっぷり5回分の模擬試験が収められており、多くの問題に取り組んでスピード感や解答のポイントを身につけることができます。
また、この参考書も、5回分の模擬試験はWeb経由で受験できます。
ある程度対策を進めていくと、スコアを伸ばすためには問題量をこなして復習をしっかり何度も行うことが重要です。
そのため、他の参考書と比較して多少値段は張りますが、問題量が多く、その解説も分かりやすいため、問題を多く解いて力をつけたいという受験生におすすめです。
また、ETSが公式に発売している公式問題集でもよいですが、解説がわかりづらいことから本参考書を推薦させていただきます。
この参考書は、現在80点くらいの実力で、100点以上を目指す受験生におすすめできる参考書です。
「著者の思考法を追体験する」をコンセプトとし、高得点を取る人の思考法を体感し、スコアアップを目指す対策本になっています。
リーディングに関しては、「本文の読み方」と「設問へのアプローチ」について、著者の頭の中にある思考法を解説内で可能な限り再現。
リスニングに関しては、どの部分をメモに取り記憶しているのか「聞き取りメモの例」を掲載しています。スピーキング、ライティングについては、単に模範解答が示されているだけではありません。解説にどういったプロセスでその解答を導いたのかという説明、内容や構成のポイント、解答時にとるメモの例を掲載し、高得点取得者がその問題をどう考えて解くのか分かるようになっています。
問題を解いた後に、これらの解説やメモを読むことで高得点取得者のテクニックや思考法を追体験し、考え方や解き方を身につけられる一冊です。
TOEFL iBTは数ある英語試験の中でも難易度が高く、4技能の全てを用いる試験です。
そのため、やはり対策に非常に時間がかかってしまいます。院試などで使用する場合には、1~2年程前から対策を行い、余裕を持って80点以上のスコアを獲得することが重要です。
英語力は勉強を始めてすぐに伸びるものではないため、毎日コツコツと勉強を重ねて目標スコアの達成を目指しましょう。
東大の院試において、英語試験のスコアの提出は合否を決める1つの要素に過ぎませんが、その配点は大きく、非常に重要になってきます。
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