今回は、京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究科について徹底的に解説していきます。
実際の合格者の声をもとに、
INPASSが持つ過去のデータと照らし合わせながら体験記として詳細解説を行っていきます。
おそらくここまで詳しくまとめた記事は、他には存在しないと自負しています。
ぜひ本記事をブックマークに保存し、繰り返し確認するようにしてください!
さらに申しますと、本来はINPASSの講師向けにしか公開していなかったデータになります。
是非最後までご覧ください!
Q. この記事の信ぴょう性は?
A.
本記事は、のべ500人以上もの院試相談の実績と指導を行ってきたオンライン院試塾INPASSによって作成された記事です。
また、合格者であり弊塾の講師が作成させていただきましたので、院試合格に向けた検討材料としても活用可能な記事となっています。
また本記事は、大学院入試情報サイト「insearch」さんと共同で作成させていただきました。
ぜひ下記の記事と合わせてご覧ください。
(insearchさんの記事内でも、INPASSを紹介いただきました!)
それでは本編に行きましょう!

第1章 京大大学院ってどんなところ?
まず初めに、京都大学大学院とはどんなところか解説していきましょう。

京都大学大学院について
京都大学大学院は、日本の学術界において屈指の存在感を誇り、国内外から多くの優秀な学生や研究者が集う場です。学問を単なる知識の集積と捉えるのではなく、新しい問いを立て、未知の領域を切り拓く姿勢を重視するこの大学院の特徴は、その自由な学風と独創的な研究環境にあります。
ここでは、学生自身の主体性が尊重され、興味関心を深く掘り下げながら自律的に研究を進めていくことが求められます。そうした環境は、学問の枠を超えた学際的な探究を後押しし、異なる分野の学生や教員との活発な議論や協働を可能にしています。
私(INPASS講師)自身は、これまでの学びの中で「自由に考える場」がいかに貴重であるかを痛感してきました。
とりわけ、フィールドワークや実地調査を通じて得られる生の情報を基に、新たな視点から既存の枠組みを再構築することに魅力を感じてきたため、こうした自由闊達な環境が整った京都大学大学院での学びには、大きな可能性を感じています。
京都大学における文系大学院研究科の多様性
京都大学には多くの文系研究科が設置されており、それぞれが高度な専門性を持ちながらも、学際的な視点を養う教育を行っています。
これらの研究科では、人文科学や社会科学を横断的に学び、現代社会が抱える複雑な課題に対する包括的な理解を深めることが可能です。
人間文化の多様性や思想を多角的に探究できる場
まず、文学研究科は、人間の文化や思想を多角的に探求する場です。
京都大学文学研究科の特徴は、古典から現代に至るまで広い時代の文化に深く切り込む姿勢で、実足な基礎から創造的な思考へと続く学問の存在です。たとえば、文献文化学専攻では、古典文学や言語学を中心に人類の知的遺産を解明することを目的としています。これに対し、行動文化学専攻は、心理学や社会学、地球科学などを横断的に学び、人間行動や文化の複雑な相互作用を解明します。こうした多角的なアプローチは、私のように異文化間の関係性や社会構造に興味を持つ者にとって、非常に魅力的な学びの場です。
人間の成長過程や学びの本質を理論的・実践的に探求できる場
次に、教育学研究科は、教育学と心理学を基盤としながら、人間の成長過程や学びの本質を理論的・実践的に探求します。現場との連携を重視するこの研究科の姿勢は、実社会のニーズに対応するための研究姿勢を養うことに繋がります。
人間・環境学研究科もまた、文系大学院として人気が高い研究科の一つです。
この研究科は、自然科学と人文社会科学の枠を超えた学際的な研究を行う場として設立されました。
ここでは、人間と環境の関係を多角的に探求し、持続可能な社会の構築に寄与することを目的としています。数理・情報科学や東アジア文明、文化・地域環境など多岐にわたる講座が設けられており、学生は自身の関心に応じて幅広い学びを得ることができます。
特に、人間と自然環境の共生や地域社会の在り方に焦点を当てた研究が盛んであり、地球規模の課題に対する実践的な解決策を模索する姿勢が特徴的です。
これらの研究科はそれぞれが異なる魅力を持ち、学際的な視点を育むための場を提供しています。中でも文学研究科や人間・環境学研究科は、文系大学院を志望する学生の間で特にメジャーな選択肢とされています。
アジア・アフリカ地域研究科(ASAFAS)とは?

京都大学大学院の中でも、特に私が注目しているのがアジア・アフリカ地域研究科(ASAFAS)です。
この研究科は、5年制の一貫制博士課程を採用しており、修士課程と博士課程を統合した独自の教育プログラムを提供しています。
ASAFASの最大の特徴は、地域研究に特化し、現地での長期フィールドワークを重視している点です。
これは、現地に生活しながら現地社会の構造を認識し、問題を発見した上で解決策を考える力を養うものです。学生自身が主体的にテーマを探求し、調査と論文を組み合わせる様子は、他の大学院には不可能な経験と言えます。
単なる机上の理論ではなく、現地に赴き、生の情報を集め、現地社会の中で問題を見つけ、考える力を養うことが求められます。
私はこれまでの研究活動を通じて、現地の人々と対話を重ねながら、地域特有の価値観や生活様式を理解し、それを通じて文化や社会の構造を多面的に捉えることを意識してきました。
具体的には、社会的な役割分担や伝統的な儀礼を観察し、その背景にある思想や歴史的文脈を掘り下げることで、現地社会が抱える課題を見出してきました。この点で、ASAFASのフィールドワーク重視の姿勢には強く共感しています。
さらに、アフリカ社会における民族のアイデンティティや社会変容をテーマに、現地の視点を取り入れつつ、新しい理論を構築していく可能性を感じています。
第2章 京大院の院試って難しい?
京都大学大学院の入試は、その研究科や専攻によって形式や難易度が大きく異なります。倍率についても、研究科や専攻、さらには希望する研究室によってばらつきがあり、一概に「入りやすい」「入りにくい」と断言するのは難しいです。
というのも、実は京都大学大学院は合格者数を発表しているものの、出願者数を公開していないため、データからの分析が他の大学院に比べて行いにくいことが挙げられます。
ただし、十分な対策を行えば、外部からでも合格することは可能です。
事実、筆者である私は外部の大学から京都大学大学院に合格しています。
そこでこの章では、私自身が実際に経験したアジア・アフリカ地域研究科(ASAFAS)の合格体験をもとに、京都大学大学院の入試対策について解説します。
入試形式と試験内容
私が受験したASAFASの入試は、一次試験と二次試験の二段階に分かれており、それぞれで異なる力が求められます。
一次試験:語学試験と専門科目試験
一次試験は語学試験と専門科目試験で構成されています。語学試験では主に英語の長文和訳問題が出題され、単なる読解力だけでなく、高度な翻訳力が必要とされました。私はまず基礎的な文法や構文を固め、その後『大学院の英文法』という市販のテキストをを使って応用力を養いました。また、過去問を20年分解き、関連する英語論文を全訳することで実践的な語学力を高めました。この方法は単なる演習にとどまらず、研究に必要なリーディング力と翻訳力の向上にもつながりました。
専門科目試験では、アフリカやアジア地域に関する幅広いテーマから出題されました。そのため、特定の分野に偏らない知識の網羅性が重要です。私は主要な概説書を幅広く読み、テーマごとに要点をまとめました。さらに、過去問を分析し、出題傾向を把握することで、未知の問題にも対応できる力を養うことができました。
二次試験:口頭試問

二次試験は事前に提出した研究計画書を基に行われる口頭試問です。この試験では、研究計画書の内容をいかに深く理解しているかが問われ、さらには研究テーマに対する批判的思考力も試されます。実際、想定外の視点からの質問や鋭い指摘を受け、非常に緊張しました。
このような口頭試問に対応するためには、研究計画書を何度も練り直し、最大限研究計画書の論理の整合性や研究についての自身の認識の解像度を上げておくことが非常に重要です。また、指導教員や先輩にフィードバックを依頼して想定される質問への答えを準備しておくことが大切です。
外部受験生としての不安と対策
ASAFASは学部を持たないため、志願者はすべて外部受験生です。このため、試験の形式や具体的な対策方法、出題傾向などの情報が不足していることに大きな不安を感じました。
また、過去問や試験内容に関する資料が限られているため、初期の頃はどのように勉強を進めればよいのか明確な方針を立てづらかったです。
この不安を克服するために、私は積極的に研究室訪問を行い、先輩たちから具体的なアドバイスを得ることに努めました。研究室訪問を通じて、研究科の雰囲気を直に感じられただけでなく、自分が進もうとしている道への確信を持つことができました。
また、受験対策においても、講師たちから「過去問を解き、研究計画書の論理整合性を極限まで高めるなどといった対策を積み重ねることの重要性」を教えてもらい、その助言を忠実に実行することで最終的には合格を勝ち取ることができました。
実践的な学びと入試対策の意義

京都大学大学院の入試対策を通じて得たものは、単なる知識や試験技術だけではありません。それ以上に、課題を発見し、それを自分なりに解決する力を身につけたと感じています。特に、語学試験における英文の全訳や、専門科目の幅広い読書は、今後の研究活動にも大いに役立つものでした。
また、試験準備を進める中で「自分が本当に取り組みたいテーマは何か」を見つめ直す機会を得ました。
アフリカ地域社会の構造やアイデンティティの動態に関心を持ち、それを学際的な視点から捉える研究を行いたいという思いを改めて強く意識することができました。
第3章 アジア・アフリカ地域研究科とは?
アジア・アフリカ地域研究科(ASAFAS)は、1998年4月に設立された比較的新しい研究科ですが、その内容と理念は非常に革新的で、多くの研究者や実務者にとって魅力的な場となっています。
その設立目的は、アジアやアフリカ地域に根ざした課題を現場から掘り下げ、国際的かつ学際的な視点から解決策を模索する能力を持つ人材を育成することにあります。ASAFASでの学びは、単なる知識の蓄積にとどまらず、現地のリアルな課題と向き合いながら新しい知見を生み出す実践的な姿勢を養うことに重点を置いています。
私自身、これまで西アフリカでのフィールドワークを通じて、現場での観察や対話から多くを学んできました。その経験から、ASAFASが提供する文理融合の学際的アプローチと現場主義の教育スタイルに強い共感を覚えています。

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究科(ASAFAS)の特徴
ASAFASでは、文理融合の学際的アプローチが採用されています。これは、人文科学、社会科学、自然科学といった異なる学問領域を横断した経験から育まったアプローチであり、単一の視点では捉えきれない地域の複雑な問題に対応するために不可欠な手段です。
地域の歴史や文化を深く理解するには人文科学的視点が必要ですが、それだけではなく、その背景にある環境や経済的要因を理解するためにも自然科学や社会科学の知識が欠かせません。
私が研究対象として選んでいる西アフリカにおけるトゥアレグ社会の分析も、文化的側面に限らず、その生活構造が環境や国家の政策によってどのような影響を受けているのかを多角的に捉えることが重要です。ASAFASの採る文理融合の姿勢は、それを可能にする包括的アプローチを提供しています。
ASAFASの大きな特徴の一つに、長期的なフィールドワークを重視する姿勢があります。学生は実際にアジアやアフリカの現地に足を運び、地域社会の中で生活しながら調査を行います。これは、現場での体験を重視する京都学派の学問的伝統を受け継いだものであり、理論と実践を融合させた学びの場を提供しています。
私自身も学部時代に西アフリカでフィールドワークを行い、現地の人々との実話を通じて学ぶことの重要性を強く実感しました。ASAFASでの学びを通じて、更に深く現地の問題に踏み込み、実践的な知見を蓄積していきたいと考えています。
さらにASAFASでは、修士課程と博士課程を一体化した5年一貫制プログラムを採用しており、学生が一貫したテーマで研究を続続的に進めることを可能にしています。このプログラムにより、長期的な視野で研究を深め、理論と実践の両面から問題にアプローチする力を養うことができます。
また、ASAFASでは複数の教員による指導体制が整っており、異なる分野の専門家から多角的なアドバイスを受けることができます。こうした環境は、私のように学際的テーマに取り組む者にとって楽天堂的な場であり、大きな魅力を感じます。
またASAFASには、京都大学の伝統的な学問スタイルである京都学派の思想が深く反映されています。今西錦司や西田広太郎といった著名な学者により執筆された「現場主義」の姿勢は、ASAFASのフィールドワーク重視の理念と深く結びついています。
この現場主義は、単に理論を学ぶだけではなく、現地での経験を通じて新たな理論を構築することを重視しています。私もASAFASでの学びを通じて、この現場主義の精神を継承し、自らの研究を深化させていきたいと考えています。
専攻の選択と志望動機
ASAFASには、アフリカ地域研究専攻、東南アジア地域研究専攻、グローバル地域研究専攻の3つの専攻が設けられています。私はこの中でアフリカ地域研究専攻を選択しました。その理由は、西アフリカの都市部における民族の生活様式とその社会変容に強い関心を抱いているからです。特に、遊牧民が国家の枠組みの中でどのようにアイデンティティを再構築し、適応しているのかを明らかにすることを目指しています。このテーマを探求することで、西アフリカ社会の複雑な動態を理解し、民族間の共存や地域社会の持続可能な発展に寄与したいと考えています。
また、ASAFASの5年一貫制プログラムと文理融合の教育スタイルは、私の研究テーマを一貫して追求する上で最適な環境です。フィールドワークを重視する姿勢や異なる専門分野の教員から多角的な指導を受けられる点にも大きな魅力を感じています。特に長期フィールドワークを通じて、現地の人々との対話や生活を共有しながら、深い理解を得ることができる点を重視しています。さらに、ASAFASのグローバルなネットワークを活用し、他の学問領域の地域研究者との共同研究を進めることで、西アフリカ社会の変容をより広い視野から分析することが可能になると考えています。
将来的には、この経験を活かしてアフリカ地域の社会的課題に取り組む研究者兼実務者として現場での課題解決に貢献していきたいと考えています。また、研究の成果を政策提言や国際協力の現場で活用し、地域社会の安定や発展に寄与することを目指しています。ASAFASでの学びを通じて理論と実践を融合させた研究を進め、新しい視座を生み出すことでアフリカ地域研究に貢献できる人材を目指していきます。
第4章 京都大学大学院の受験対策方法
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究科(ASAFAS)の入試対策は、一筋縄ではいかず、学問の枠を超えた広範な知識と深い探究心が求められます。この研究科はフィールドワークを重視し、学際的かつ批判的な視点を持つ研究者の育成を目指しているため、単なる知識暗記では不十分です。私自身、ASAFASの受験を通じて、多面的な準備と粘り強い精神力の重要性を痛感しました。この章では、私が実際に行った対策や、その中で得た知見の一部を紹介します。
受験を決めたきっかけと心構え
私がASAFASを志望した理由は、第2章でも述べた通り、西アフリカの都市部における人々の生活様式に関心を持ったことにあります。しかし、受験を決意した際に直面したのは、「どうやって準備を進めればいいのか」という不安でした。ASAFASの入試は一般的な大学院入試とは異なり、フィールドワークや地域研究に基づく実践的な知識が重要視されます。このため、私は受験勉強を単なる「試験対策」と捉えず、「今後の研究を見据えた学びの第一歩」として位置づけました。
さらに重要なのは、長期的な視野を持つことです。合格はゴールではなく、研究者としての成長を見据えたスタート地点です。このような意識を持つことで、モチベーションを高く保ち続けることができました。また、モチベーションを維持するためには、自分が何を目指しているのかを常に意識し、日々の学びに意味を見出すことが大切です。受験勉強中に得た知識やスキルは、単なる試験のためのものではなく、将来の研究に直結するものだと考えることで、自分自身を奮い立たせることができました。
研究室訪問の戦略と教訓
大学院受験において、最も重要だと感じたのは「研究室訪問」の活用です。私が受験したASAFASは学際的な研究科であり、指導教員の存在が研究の方向性を大きく左右します。そのため、どの教員の下で研究を進めるかを事前に慎重に考える必要があります。
私は複数の先生に面談を申し込み、自分の研究テーマに対する意見や助言を求めました。ある先生から「新規性があると思っているテーマでも、他言語の文献を調べれば先行研究が存在する可能性が高い」という指摘を受け、言語の壁を越えて広く情報を集めることの重要性を学びました。この経験は、単なる受験対策にとどまらず、私自身の研究姿勢を見直す貴重な機会となりました。
研究室訪問が特に重要である理由は、受験生自身が将来的にどのような研究環境で学ぶのかを具体的に知ることができる点にあります。訪問を通じて、指導教員の考え方や研究スタイルを理解することで、自分の研究計画に合った教員を見つけることができるからです。さらに、訪問時に得られるフィードバックは、研究計画を洗練させる上で極めて有益です。また、研究室訪問を通じて指導教員との相性を確認し、互いに信頼関係を築けるかどうかを見極めることも重要です。適切な指導教員との出会いは、今後の研究生活を充実させる上で欠かせない要素となります。
この際に重要なのは、いかに完成度の高い研究計画書を用意しても、指導教員との相性が悪ければミスマッチが生じてしまい、計画の実現が難しくなるという点です。志望する大学院で求められる研究の方向性や姿勢を理解し、それに合った教員を見つけることが極めて重要です。研究計画書の内容と教員の専門性が合致していることが、充実した研究生活を送るための鍵となります。
研究室訪問を行う際には、事前準備が鍵となります。自身の研究計画について簡潔にまとめ、的確な質問を用意して臨むことで、限られた時間内に効率的に情報を得ることが可能です。また、訪問後には、得た情報を丁寧に整理し、それをもとに計画を修正・改善することで、より実践的で現実味のある研究計画を構築できます。
こうした一連のプロセスを通じて、私は受験を「将来の研究への第一歩」として捉えるようになりました。単なる受験対策ではなく、研究者としての成長を見据えた行動にシフトすることで、受験期間中もモチベーションを高く保つことができました。この経験を通じて得た姿勢は、今後の研究活動においても必ず役立つと確信しています。
研究計画書の作成とブラッシュアップ
研究計画書は、大学院受験の成否を左右する重要な要素です。研究計画書には、自分が取り組みたいテーマ、研究の目的、仮説、方法論を明確に示すことが求められます。
私はまず、自分の興味関心をベースにテーマを設定し、それをどのように具体化するかを考えました。特に意識したのは、テーマが独自性を持ち、現地でのフィールドワークを通じて新しい知見を得られるものであることです。また、テーマ設定後は指導教員や先輩に計画書を見てもらい、何度も修正を重ねました。
研究計画書を作成する際には、以下の点を特に重視しました。
- 明確な目的と仮説の設定 研究計画書を作成する際には、まず明確な研究目的を設定することが重要です。「なぜそのテーマに取り組むのか」という問いに答えられるようにし、仮説を立てることで計画全体に一貫性を持たせました。
- 方法論の具体化 現地調査や文献調査をどのように進めるか、具体的な方法論を示しました。特に、フィールドワークをどのように行い、どのようなデータを収集・分析するかを詳細に記載しました。
- 計画書のブラッシュアップ 最初に書き上げた計画書は、必ずしも完璧ではありません。私は指導教員に加え、信頼できる先輩や同級生にも意見を求めました。多様な視点からのフィードバックを受けることで、計画書の内容がより洗練されたものになりました。
このプロセスを通じて、研究計画書は単なる受験用の書類ではなく、自分自身の研究を深めるための大切な道標になると実感しました。また、計画書を練り上げる過程で指導教員との対話を重ね、研究の方向性を明確にすることができた点も大きな成果です。指導教員との相性が良いことで、受験後の研究が円滑に進み、充実した研究生活を送ることができると確信しています。
過去問活用と知識の深掘り
大学院の入試対策で不可欠なのは、過去問を徹底的に活用することです。私は最初に基礎固めとして文法や語彙を徹底的に学び、その後過去問演習を繰り返すことで試験の傾向を把握しました。特に以下の3つのステップを意識して取り組みました。
1. 基礎の徹底
英語は長文和訳が中心となるため、文法や構文の理解を深め、専門的な文章にも対応できる読解力を養うことを重視しました。私は『大学院の英文法』というテキストを用いて論文の翻訳に必要な基礎的な英文法を身につけるとともに、幅広い分野の概説書を読み、知識の土台を築きました。
特に、難解な英文に直面した際には、単語単位で構文を分析し、主語・述語・修飾語の関係を明確にした上で全体の意味を捉えるよう努めました。例えば、複雑な構造を含む文章では一文ずつ紙に書き出し、要素ごとに分解して理解を深めるという方法を取っていました。この反復作業を通じて、どのような難易度の文章にも対応できる基礎力が身についたと感じています。
2. 過去問演習と分析
20年分の過去問を解き、出題形式や頻出テーマを分析しました。特に、自分が苦手とする分野を重点的に復習し、弱点を克服することを意識しました。また、過去問の解答は単に丸暗記するのではなく、「なぜその答えになるのか」を深く考えることを心がけました。
例えば、過去問を解く際に間違えた問題については、その場で答えを確認するだけでなく、どの部分で理解が不足していたのかを明確にし、参考書や辞書を使って関連知識を補強しました。また、同じテーマが繰り返し出題されることに気づいた際には、そのテーマに関する背景知識を積極的に調べ、自分なりの解釈を持つように心がけました。こうした積み重ねによって、単に解答を暗記するのではなく、応用力を養うことができました。
3. 自身の研究論文の活用
自身の研究に関連する英語の論文を全訳することで実践的な読解力を鍛えました。この作業を通じて、単なる知識の暗記ではなく、研究に必要な「思考の訓練」を行いました。また、論文を読む際には、テーマの選び方や論理構成を参考にすることで、自分の研究計画書作成にも役立てました。
特に、論文を全訳する際には、初見で理解できなかった箇所に対しては繰り返し読み込み、わからない単語や表現をすべてリスト化しました。その後、それらを使った例文を自分で作成し、使用法を定着させることを意識しました。この過程で得た知識は、単なる試験対策にとどまらず、将来的な研究活動においても大いに役立つと実感しています。また、翻訳した論文を指導教員に見てもらい、論理の流れや表現方法についてフィードバックを受けることで、自分の理解をさらに深めることができました。
このように、基礎固めから応用まで一貫して計画的に取り組むことで、大学院入試対策を通じて総合的な学力を向上させることができました。これらの経験は、今後の研究活動における基盤となると確信しています。
第5章 精神的な支えとモチベーション維持の工夫

受験対策で最も苦しかったのは精神面の維持でした。大学生活では、周囲の友人たちが就職活動や趣味に打ち込み続々と内定を取っていく中、私は進路がわからぬまま孤独に勉強を続ける日々を送っていました。この孤独感からくる不安や焦りを乗り越えるため、そこで私はいくつかの工夫をしました。
受験対策で最も苦しかったのは精神面の維持でした。大学生活では、周囲の友人たちが就職活動や趣味に打ち込み続々と内定を取っていく中、私は進路がわからぬまま孤独に勉強を続ける日々を送っていました。この孤独感からくる不安や焦りを乗り越えるため、そこで私は以下の3つの工夫をしました。
- 自己暗示による意識改革
- 小さな目標の設定と達成
- 周囲の応援を力に変える
自己暗示による意識改革
家中に「絶対合格」と書いた張り紙を貼り、毎日自分に言い聞かせることで、前向きな気持ちを保つようにしました。この自己暗示は単純ですが、精神的に追い詰められた時に大きな支えとなりました。また、具体的には勉強机の前や寝室の壁など、目につきやすい場所に貼ることで、無意識のうちに意識改革を促すことができました。特に試験直前の不安がピークに達した時期には、この張り紙を見ることで気持ちを落ち着かせ、「自分はやれる」という思いを強く持てたと感じています。具体的には、夜寝る前や朝起きた際に必ず張り紙を見ながら「今日も頑張れる」と声に出して自己暗示をかけていました。さらに、試験会場に持参したメモ帳にも「絶対合格」の文字を書き込んでおき、試験前に見返すことで精神的な安定を図りました。
小さな目標の設定と達成

大きな目標だけを見据えると途中で挫折しやすいため、毎日「覚える英単語の数」「解く専門科目の問題」「訳す英語長文」のように小さな目標を設定しました。これにより、少しずつ達成感を得ながら進むことができ、長期間の学習にも耐えられました。
具体的なエピソードとして、1日の終わりに達成した項目をノートに記録し、週ごとに振り返る習慣をつけました。これによって、自分の成長を客観的に確認できるようになり、「ここまでやってきた」という自信につながりました。また、達成できた項目には赤ペンでチェックを入れることで、視覚的にも進捗を実感しやすく工夫しました。
さらに、1週間単位で「達成したい目標」と「達成できなかった課題」をリストアップし、達成できなかった課題については次週の目標に組み込むことで、計画的な学習を続けました。こうした振り返りを通じて、学習のペース配分を調整し、効率よく進められました。
周囲の応援を力に変える
図書館の職員からの応援メッセージや、研究室訪問時に先輩からもらった励ましの言葉は、受験を乗り越える上で大きな支えとなりました。特に、先輩から「今の努力は必ず実を結ぶから、焦らず着実に進めることが大切」という言葉をかけられた際、自分の不安が少し和らぎ、前向きな気持ちを取り戻すことができました。
私の場合、特に心に残っているのは、名前も知らない図書館の職員さんから院試の前日にいただいた応援メッセージです。その職員さんは私が長期間図書館に通い詰めて勉強している様子を見ていてくれたようで、「頑張ってください、きっといい結果になりますよ」と声をかけてくださいました。その瞬間、自分は一人ではないと実感し、大きな安心感を得ました。「必ず誰かが見ていてくれる。孤独じゃない」という思いは、それ以降の受験生活を支える大きな精神的支えとなりました。
さらに、気分転換として適度な休憩を取り入れることも意識しました。応援を受けた後には、一人で散歩をしたり好きな音楽を聴いたりしてリフレッシュする時間を設けることで、気持ちを切り替え、再び勉強に集中することができました。このような工夫を重ねた結果、受験を最後までやり抜くことができたと確信しています。
具体的には、試験直前の1週間は毎日30分の散歩を日課にし、運動によるリフレッシュを図りました。この散歩中に心の中で自分を励ます言葉を繰り返すことで、精神的な強さを保ちました。また、図書館での学習中に疲れを感じた際には、軽いストレッチを行い気分転換を図るなど、細かな工夫を積み重ねました。
第6章 これから大学院受験する人へのアドバイス
最後に、これから大学院を受験する人に向けて、私の経験から得たアドバイスを3点お伝えします。
1. 情報収集を怠らないこと
大学院の入試は研究科ごとに特徴があり、一般的な試験対策では対応しきれないことがあります。そのため、情報収集は非常に重要です。研究室訪問や先輩への相談を積極的に行い、入試の詳細や求められる能力を具体的に把握してください。ただ訪問するだけではなく、具体的な質問を事前に準備して臨むことが効果的です。また、訪問や相談を通じて得られるのは単なる試験対策のヒントだけではなく、大学院生活をイメージするための貴重な情報でもあります。
2. 研究への情熱を忘れないこと
入試は単なる通過点にすぎず、その先にある研究こそが本来の目的です。そのため、「なぜこの研究をしたいのか」を常に意識し続けることが重要です。私自身も、準備期間中に悩むことがありましたが、自分のテーマに対する思いや興味を言葉にしておくことで、迷ったときの指針にすることができました。
大学院入試では、自分のテーマをどれだけ深く掘り下げ、独自の視点を持てるかが評価されます。そのため、教科書的な知識を超えて、自分が疑問を感じたことを徹底的に追求する姿勢が求められます。また、研究は完成しないからこそ面白いという点も忘れないでください。
3. 計画的な学習を心がけること
入試までの限られた時間を有効に使うために、まずはゴールから逆算して具体的な計画を立てましょう。特に語学や専門科目など、複数の科目に取り組む必要がある場合は、バランスを意識した学習計画を立てることが重要です。
大学院は、研究を進める中で自らの成長を実感しながら「未完成であること」を恐れず挑戦する場です。研究は常に未完成であり、そこにこそ可能性があります。そして、その未完成な部分が次の一歩を生み出すのです。この環境での学びは、皆さんの人生にとって大きな転換点となるでしょう。
焦らず、自分を信じて、挑戦し続けてください。皆さんの挑戦を心から応援しています!
第7章 京大院に合格するためには…まず○○をするべし!
実際に合格体験記を読んだものの、やはり一人で対策するのは不安、、、
東大院や京大院、東工大院、一橋、早慶の大学院に合格するためには何から手を付けて良いかわからない方がほとんどかと思います。
そこでのべ数百人以上もの相談実績のあるINPASSが断言しましょう。
まずは院試戦略を立てること、これに尽きます。
院試戦略を最初にどのくらい綿密に建てられたかで、その後の合否が大きく左右されます。
とはいえ、自分ではなにをやっていいかわからないという方に朗報です。
INPASSは、東大院や京大院、東京科学大院(旧:東工大院)、早慶大院などの最難関大学院入試の逆転合格に特化したオンライン大学院入試塾です
INPASSでは、主に下記の
・逆転合格に向けた院試対策ロードマップ作成
・専門科目対策
・英語試験対策
・研究計画書/志望理由書対策
・面接試験対策
・徹底したマンツーマン個別指導
そしてINPASSでは、過去の実績から受かりやすい専攻や研究科についても熟知しています。
そのため、より1人1人にあった最適な院試戦略を提示することが可能です。
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