北海道大学大学院の修士課程には、文系・理系という二つの枠では整理しきれない、多彩な学びの入口があります。
文学や教育、法学、経済学を扱う学院がある一方で、理学、化学、生命科学、工学、情報科学、農学、水産学、環境科学、医理工学など、自然科学と社会課題を横断する学院も設けられています。
これだけ選択肢が広いと、「北海道大学大学院の倍率は何倍か」という一つの数字だけでは、受験の実像を捉えられません。ある学院では国外から多くの志願者が集まり、別の学院では北海道大学の学部から進む内部志願者が大きな割合を占めています。
さらに、同じくらいの倍率であっても、その背景は異なります。募集規模の大きな学院では、数百人が出願しても受け入れ人数も多くなります。反対に、少人数の学院では、数人の増減だけで倍率が大きく動くことがあります。
本記事では、倍率を合格難易度の順位表としてではなく、各学院の入口に、どのような受験生が、どの程度集まっているのかを知るための地図として読み解きます。
学院ごとの志願者数・入学者数を確認した後は、専攻単位まで視点を下げ、それぞれの研究領域に合わせて受験準備の考え方を整理していきます。
Q. 北海道大学大学院の倍率は、どこまで参考になりますか?
A.
学院ごとの志願規模や、内部・外部・国外からの出願構成を知るうえでは有効です。
ただし、院試では専門試験、研究計画、志望教員との適合、面接なども評価されます。倍率だけで合格可能性を決めるのではなく、受験準備を組み立てるための基礎資料として利用しましょう。
本記事は、オンライン院試塾INPASSが、研究計画書の添削、志望先の選定、専門試験・面接対策で蓄積した知見をもとに作成しています。
また本記事は、大学院入試情報サイト「insearch」さんと共同で作成させていただきました。
ぜひ下記の記事と合わせてご覧ください。
(insearchさんの記事内でも、INPASSを紹介いただきました!)


リョウジ
北大院は、学院によって志願者の構成がまったく違います。総倍率を見るより先に、自分の志望先が内部型・外部型・国際型のどれに近いかを確かめてみましょう。
- 北海道大学大学院の修士課程データを読む際の注意点
- 文学院・情報科学院などを含む修士課程区分の推移
- 理学院・工学院・農学院などを含む修士課程区分の推移
- 北海道大学大学院 文・教育・法・経済・国際系学院の倍率
- 北海道大学大学院 基礎科学・生命・医療系学院の倍率
- 北海道大学大学院 情報・工学・農水産・環境系学院の倍率
- 北海道大学大学院 修士課程の受験準備を組み立てる方法
- まとめ
- 北海道大学大学院に受かるには…まず○○すべし!
- ※本記事を読んだ人限定
- 無料体験講義のお申し込み
北海道大学大学院の修士課程データを読む際の注意点
北海道大学大学院のデータには、修士段階の課程が二つの掲載区分に分かれて収録されています。
一つ目には、文学院、情報科学院、医学院、国際食資源学院、生命科学院ソフトマター専攻、工学院共同資源工学専攻が含まれます。
もう一つには、教育学院、法学院、経済学院、理学院、総合化学院、工学院、農学院、水産科学院、環境科学院、保健科学院、医理工学院、国際広報メディア・観光学院などが収録されています。
いずれも本記事では、現在の修士段階の進学先として扱います。ただし、一つのショートコードで二つの掲載区分を同時に集計できないため、全体グラフと学院別ランキングは二群に分けて表示します。
最新年度の両区分を合計すると、志願者は2,437人、入学者は1,680人です。単純計算による全体倍率は約1.45倍ですが、この数字は学院ごとの差を平均化した値にすぎません。
なお、本記事で使用する倍率は、次の方法で算出しています。
倍率 = 志願者数 ÷ 入学者数
志願者90人、入学者45人の場合は2.0倍となります。
ここでいう入学者数は、試験の合格者数と完全に同じではありません。合格後に入学を辞退した人がいる場合、実際の選考倍率とは差が生じることがあります。
したがって、グラフから読み取れるのは、最終的に入学した人数に対して、どれほどの志願があったかという比率です。
また、組織改編によって学院名・専攻名・掲載区分が変わった年度もあります。過去と現在の名称が異なる場合は、一本の連続した制度として安易に比較せず、表示期間を確かめながら参照してください。
文学院・情報科学院などを含む修士課程区分の推移
この区分には、文学院のように外部志願者が多い学院と、情報科学院のように内部志願者が多数を占める学院が同居しています。
全体の増減だけでは各学院の動きを説明できないため、ここでは規模をつかんだ後、学院別ランキングへ進みます。
志願者数の推移
最新年度では、この区分だけで550人が志願しています。
情報科学院が246人、文学院が217人を占めており、この二学院の動きが区分全体の人数を大きく左右しています。医学院や国際食資源学院などは募集規模が異なるため、人数だけを横並びにして人気を判断するのは適切ではありません。
入学者数の推移
最新年度の入学者は合計368人です。
情報科学院だけで209人が入学している一方、国際食資源学院は14人、工学院共同資源工学専攻は13人です。入学者数の差は、教育体制や研究室数、専攻の設計そのものが異なることを示しています。
倍率の推移
この区分では、文学院の倍率が相対的に高く、情報科学院や生命科学院ソフトマター専攻、工学院共同資源工学専攻は1倍台前半となっています。
ただし、情報科学院や工学院では、北海道大学の学部・研究室から継続して受験する内部志願者が多く含まれます。倍率が低めであることを、そのまま外部受験の容易さへ置き換えることはできません。
学院別倍率ランキング
最新年度では、文学院が約2.28倍で、この区分の最上位です。
文学院は、内部志願者45人に対し、外部国内88人、外部国外84人となっています。北海道大学の学部から進む学生だけでなく、国内外の大学から幅広く受験生が集まる学院です。
次に国際食資源学院、医学院が続きます。いずれも文学院ほど志願者数は多くありませんが、受け入れ人数も限られているため、1倍台半ばの倍率となっています。
ランキング下位の学院についても、「希望者の大半が無条件に入れる」という意味ではありません。研究テーマや受け入れ教員を事前に絞ったうえで出願する受験生が多ければ、出願時点の人数そのものが抑えられます。
理学院・工学院・農学院などを含む修士課程区分の推移
こちらの区分には、北海道大学大学院の中でも志願者数の多い工学院・農学院・理学院・総合化学院が含まれます。
同時に、国外志願者の比率が非常に高い国際広報メディア・観光学院や経済学院も含まれており、学院ごとの構成差が鮮明です。
志願者数の推移
最新年度の志願者数は1,887人です。
工学院が418人で最大となり、農学院197人、理学院191人、国際広報メディア・観光学院188人、環境科学院175人、総合化学院168人と続きます。
ただし、工学院は12専攻を合計した人数です。一専攻で188人が志願している国際広報メディア・観光学院とは、同じ人数軸であっても意味が大きく異なります。
入学者数の推移
最新年度の入学者は1,312人です。
工学院340人、農学院164人、総合化学院148人、環境科学院135人、理学院132人と、理工農系の学院が大きな受け入れ規模を持っています。
一方、法学院は11人、医理工学院も11人です。小規模な学院では、一人の入学者が倍率へ与える影響も大きくなります。
倍率の推移
この区分では、国際広報メディア・観光学院、法学院、経済学院の倍率が高く、人文社会系・国際系の学院が上位に並びます。
理工農系は1倍台前半の学院が多いものの、内部進学を前提とした研究室配属や専門試験への対応が必要です。倍率の数値が近くても、受験生が直面する課題は学院ごとに異なります。
学院別倍率ランキング
最新年度のトップは、国際広報メディア・観光学院の3.76倍です。法学院が約3.36倍、経済学院が約2.67倍、教育学院が約2.21倍で続きます。
上位四学院には、外部・国外志願者が多いという共通点があります。北海道大学内部の学生だけで枠を争う構造ではなく、異なる大学・国・専門背景を持つ受験生が集まっています。
一方、医理工学院は最新年度に志願者11人・入学者11人で、計算上は1.0倍です。しかし、医療と工学を接続できる研究計画や、受け入れ教員との調整が不要になるわけではありません。
ランキングの順位ではなく、その数字を作っている志願者の内訳まで見ることが、北海道大学大学院の倍率を読むうえでの要点です。

リョウジ
国外志願者が多い学院では、研究計画の内容だけでなく、日本語・英語で研究を進める力や、これまでの学修背景も含めて準備しておく必要があります。
次章では、文学院、教育学院、法学院、経済学院、国際広報メディア・観光学院、国際食資源学院について、学院・専攻ごとの数字と受験準備の特徴を掘り下げます。
北海道大学大学院 文・教育・法・経済・国際系学院の倍率
ここでは、文学院、教育学院、法学院、経済学院、国際広報メディア・観光学院、国際食資源学院を取り上げます。
これらの学院を「文系」という一語でまとめることはできません。古典や史資料を読み解く研究、調査対象者の語りを分析する研究、法律上の規範を検討する研究、経済データを数理的に扱う研究、国境を越える情報・観光現象を追う研究では、必要な準備がまったく異なります。
倍率に差があること以上に重要なのは、各学院が使っている研究の言語が違うことです。受験生は自分の関心を述べるだけでなく、その学院で通用する問いと方法へ翻訳する必要があります。

リョウジ
「興味のあるテーマ」と「入試で評価される研究計画」は別物です。志望学院が採用している研究方法まで調べてから、計画を組み立てましょう。
文学院の志願者数・入学者数・倍率
文学院には、人文学専攻と人間科学専攻があります。
外部倍率
2.82 倍
標準外部倍率は2.82倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 45 | 34 | 1.32 |
| 外部 | 172 | 61 | 2.82 |
| 全体 | 217 | 95 | 2.28 |
最新年度の文学院は、二専攻を合わせて志願者217人、入学者95人、倍率約2.28倍です。
注目したいのは人数だけではありません。内部志願者45人に対して、外部国内志願者88人、外部国外志願者84人となっており、出身大学や使用言語の異なる受験生が多数集まっています。
文学院を目指す場合、北海道大学で扱えるテーマかどうかに加えて、志望教員が現在どの資料・地域・理論を中心に研究しているかを精密に照合する必要があります。
人文学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.57 倍
標準外部倍率は2.57倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 29 | 23 | 1.26 |
| 外部 | 118 | 46 | 2.57 |
| 全体 | 147 | 69 | 2.13 |
最新年度の人文学専攻は、志願者147人、入学者69人、倍率約2.13倍です。
人文学の研究では、テーマの珍しさよりも、資料から結論へ至る読みの精度が問われます。文学作品、史料、思想書、言語資料、文化的表象など、扱うものが違えば、研究の組み立ても変わります。
研究計画を作る際は、興味のある時代や人物から書き始めるのではなく、実際に利用する一次資料を先に置いてみましょう。その資料から何を読み取れるのか、既存の解釈では何が説明されていないのかを整理すると、問いの輪郭がはっきりします。
国外から出願する場合は、日本語資料を読む力だけでなく、自国で蓄積された研究と日本の研究動向をどのようにつなぐかも重要です。二つの研究圏を紹介するだけで終わらず、議論が交差する地点を提示しましょう。
人間科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
3.60 倍
難しめ外部倍率は3.60倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 16 | 11 | 1.45 |
| 外部 | 54 | 15 | 3.60 |
| 全体 | 70 | 26 | 2.69 |
人間科学専攻は、最新年度に志願者70人、入学者26人、倍率約2.69倍となっています。文学院の中では、人文学専攻よりも高い倍率です。
この専攻では、人間の心理・行動・社会関係・文化的実践などを、観察や調査を通して捉える研究が考えられます。対象が身近であるほど、日常的な印象と研究上の証拠を区別しなければなりません。
インタビューを使うなら、誰に何を尋ね、得られた語りをどの基準で分析するのか。質問紙を使うなら、測定する概念をどの尺度へ置き換えるのか。研究計画書には、方法の名称ではなく、その方法で問いに答えられる理由まで書き込みましょう。
国外志願者が29人いる点も特徴です。文化差を扱う場合は、「国民性」のような大きな説明に頼らず、制度、言語、世代、生活環境など、比較結果へ影響する条件を細かく設定する必要があります。

リョウジ
人文学専攻は資料の読み方、人間科学専攻は対象の捉え方が計画の中心になります。同じ文学院でも、研究計画書の骨格は共通ではありません。
教育学院 教育学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
3.00 倍
難しめ外部倍率は3.00倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 18 | 15 | 1.20 |
| 外部 | 57 | 19 | 3.00 |
| 全体 | 75 | 34 | 2.21 |
最新年度の教育学専攻は、志願者75人、入学者34人、倍率約2.21倍です。国外志願者が38人で、内部志願者18人を上回っています。
教育学の研究は、理想の教育方法を提案することだけを目的とするものではありません。学校制度、学習過程、発達、格差、教師文化、社会教育などの現象が、なぜ生じているのかを検証する視点が必要です。
たとえば、授業改善をテーマにする場合でも、「新しい授業を導入したい」という提案だけでは研究になりません。何を改善と定義するのか、変化をどのように測るのか、他の要因から効果をどう切り分けるのかを考える必要があります。
現職教員や教育関係者が受験する場合は、豊富な実務経験が強みになります。一方で、自分の勤務先で見えた問題を教育全体の傾向として扱わないよう、先行研究や他地域のデータと照合する作業が欠かせません。
法学院 法学政治学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
4.83 倍
難しめ外部倍率は4.83倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 8 | 5 | 1.60 |
| 外部 | 29 | 6 | 4.83 |
| 全体 | 37 | 11 | 3.36 |
法学政治学専攻は、最新年度に志願者37人、入学者11人、倍率約3.36倍です。内部志願者は8人で、残る29人は外部国内・国外からの志願者となっています。
法学と政治学は、同じ制度を扱う場合でも、問いの立て方が異なります。法学では、条文、判例、学説の整合性や規範的な妥当性が論点になります。政治学では、制度が成立・運用される過程や、主体の行動を実証的に説明する研究が考えられます。
研究計画書では、自分がどちらの論証を行うのかを曖昧にしないことが重要です。社会問題を解決したいという動機から出発しても、最終的には、検討する法令、判例、政策過程、政治主体、比較対象を特定しなければなりません。
倍率が高い専攻であるからこそ、テーマの社会的重要性だけで差をつけるのは難しくなります。先行研究の中で対立している見解を把握し、自分がどの論点へ答えるのかを明確にしましょう。
経済学院 現代経済経営専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
3.00 倍
難しめ外部倍率は3.00倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 10 | 7 | 1.43 |
| 外部 | 78 | 26 | 3.00 |
| 全体 | 88 | 33 | 2.67 |
最新年度の現代経済経営専攻は、志願者88人、入学者33人、倍率約2.67倍です。国外志願者が64人を占めており、国際的な志願者構成が際立っています。
専攻名には経済学と経営学の双方が含まれますが、両者を一つの計画に詰め込む必要はありません。経済現象をモデルや統計で説明するのか、企業や組織の意思決定を理論・事例・データで分析するのかによって、研究の文法が変わります。
経済学寄りのテーマでは、使用するデータ、変数、因果関係、推定方法を具体化する必要があります。経営学寄りであれば、対象企業を紹介するだけでなく、組織論、戦略論、マーケティング、会計など、どの理論的議論へ接続するかが問われます。
国外で取得したデータを用いる場合は、日本との比較を無理に加えるのではなく、そのデータだから検証できる問いを中心に据える方が、計画の焦点を保ちやすくなります。

リョウジ
現代経済経営専攻では、「経済にも経営にも関心がある」と広げるより、どちらの理論と方法で答えるのかを先に決めた方が、研究計画は強くなります。
国際広報メディア・観光学院 国際広報メディア・観光学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
3.85 倍
難しめ外部倍率は3.85倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 3 | 2 | 1.50 |
| 外部 | 185 | 48 | 3.85 |
| 全体 | 188 | 50 | 3.76 |
※2023年度の内部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
国際広報メディア・観光学専攻は、最新年度に志願者188人、入学者50人、倍率3.76倍です。北海道大学大学院の修士課程において、特に競争が表れやすい専攻の一つです。
志願者188人のうち154人が国外からの出願であり、国内の大学院入試というより、国際的な志願者集団の中で選考を受ける性格が強くなっています。
メディア、観光、文化、国際広報、コミュニケーションといった言葉は、個人の経験と結びつけやすいテーマです。しかし、旅行経験、SNS利用、異文化交流への関心を並べるだけでは、学術的な研究計画にはなりません。
メディア研究であれば、媒体、発信主体、受け手、言説、アルゴリズムなど、分析する単位を定めます。観光研究なら、観光客の行動だけでなく、地域住民、行政、事業者、環境への影響をどの資料から検証するかを決める必要があります。
国際比較を行う場合も、二つの国を並べること自体には研究上の価値は生まれません。制度差、メディア環境、観光政策、言語使用など、比較によって浮かび上がらせる要因を先に設定しましょう。
国際食資源学院 国際食資源学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
9.00 倍
高難度外部倍率は9.00倍で、外部受検者にとって競争がかなり強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 14 | 13 | 1.08 |
| 外部 | 9 | 1 | 9.00 |
| 全体 | 23 | 14 | 1.64 |
最新年度の国際食資源学専攻は、志願者23人、入学者14人、倍率約1.64倍です。
食資源の研究は、生産量を増やす技術だけを扱うものではありません。農林水産物の生産、加工、流通、消費、食品ロス、地域経済、貿易、食料安全保障まで、一つの食品が届く過程には複数の研究課題があります。
学際的な学院だからこそ、計画の中心地点を決めることが重要です。生産技術を研究するのか、サプライチェーンを分析するのか、政策や国際協力を扱うのかによって、必要な資料と方法は異なります。
たとえば食料問題をテーマにする場合でも、世界の食料不足全体を対象にするのではなく、特定の作物、地域、制度、流通段階を選びます。そのうえで、自然科学的な測定を行うのか、経済データを分析するのか、現地調査を行うのかを決めましょう。
募集規模が比較的小さいため、倍率の推移だけでなく、自分のテーマを指導できる教員がいるか、必要な調査・実験環境を利用できるかを出願前に確認することが欠かせません。

リョウジ
国際食資源学では、分野を横断できることが強みです。ただし、研究計画では「何でも扱う」のではなく、食の流れのどこを研究するのかを一点に定めましょう。
次章では、理学院、総合化学院、生命科学院、医学院、保健科学院、医理工学院を取り上げ、基礎科学・生命科学・医療に近い専攻の倍率と準備内容を整理します。
北海道大学大学院 基礎科学・生命・医療系学院の倍率
ここでは、理学院、総合化学院、生命科学院、医学院、保健科学院、医理工学院を取り上げます。
これらの学院には、数理的な証明を積み重ねる研究、観測によって宇宙や地球を捉える研究、分子や物質の性質を測定する研究、生命現象や疾患を実験で検証する研究などが含まれています。
一見すると研究分野は大きく離れていますが、院試準備には共通点があります。それは、興味のある現象を述べるだけでなく、何を証拠として集め、その証拠からどこまで結論を導くのかを明らかにすることです。
倍率の数字を確認した後は、志望先で使われている研究手法と、自分が学部で身につけてきた基礎知識を照合してみましょう。

リョウジ
基礎科学系では、研究テーマの将来性だけでなく、現時点でどこまで基礎を理解しているかも重要です。研究室の論文を読み、必要な知識を逆算してみましょう。
理学院の志願者数・入学者数・倍率
理学院には、数学専攻、物性物理学専攻、宇宙理学専攻、自然史科学専攻があります。
外部倍率
1.81 倍
やや狙い目外部倍率は1.81倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 124 | 95 | 1.31 |
| 外部 | 67 | 37 | 1.81 |
| 全体 | 191 | 132 | 1.45 |
最新年度の理学院は、4専攻を合わせて志願者191人、入学者132人、倍率約1.45倍です。
専攻別では宇宙理学専攻が1.85倍と最も高く、数学専攻が約1.48倍、物性物理学専攻と自然史科学専攻は1.3倍前後となっています。
理学院では、専攻ごとに試験で必要となる基礎科目も、研究に使う証拠の種類も異なります。学院全体の倍率より、各専攻で求められる学力と研究手法を優先して確認してください。
数学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.54 倍
やや狙い目外部倍率は1.54倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 28 | 20 | 1.40 |
| 外部 | 37 | 24 | 1.54 |
| 全体 | 65 | 44 | 1.48 |
最新年度の数学専攻は、志願者65人、入学者44人、倍率約1.48倍です。内部志願者28人に対し、外部国内志願者が36人となっており、他大学からの受験生も多く含まれています。
数学専攻では、計算問題を解けることと、研究したい問題を説明できることは別の力です。研究関心を伝える際は、「代数に興味がある」「解析を深めたい」といった分野名だけで終わらせず、どのような構造や性質を理解したいのかまで言葉にしましょう。
外部から受験する場合は、大学ごとの履修範囲の違いにも注意が必要です。過去問を確認し、自大学では未履修だった定義・定理・証明手法を洗い出したうえで、答案として再現できる状態まで整えておきましょう。
面接では、卒業研究や輪講で読んだ文献について、結論だけでなく、どの部分を難しいと感じ、どのように理解したかを説明できると、数学への取り組み方が伝わりやすくなります。
物性物理学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.25 倍
標準外部倍率は2.25倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 24 | 21 | 1.14 |
| 外部 | 9 | 4 | 2.25 |
| 全体 | 33 | 25 | 1.32 |
物性物理学専攻は、最新年度に志願者33人、入学者25人、倍率1.32倍です。内部志願者が24人を占めており、学部から研究を継続する受験生が多い構成です。
物性物理学では、物質が示す性質を、構造、電子状態、温度、圧力、磁場などとの関係から捉えます。同じ物質を扱う場合でも、理論計算を行うのか、試料を作製するのか、測定装置を用いて現象を観察するのかで、必要な準備は変わります。
研究室を比較する際は、テーマ名よりも「何を測っているか」に注目しましょう。測定できる物理量、利用する装置、解析方法を確認すると、学部で学んだ量子力学・統計力学・固体物理などが、入学後の研究へどうつながるかを判断しやすくなります。
志望理由では、話題性のある物質を研究したいという説明より、その物質を通じて、どの物理現象を理解したいのかを中心に据える方が、研究の焦点を示しやすくなります。
宇宙理学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.14 倍
標準外部倍率は2.14倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 22 | 13 | 1.69 |
| 外部 | 15 | 7 | 2.14 |
| 全体 | 37 | 20 | 1.85 |
宇宙理学専攻は、最新年度に志願者37人、入学者20人、倍率1.85倍です。理学院の4専攻では、最も高い倍率となっています。
宇宙を対象とする研究では、対象そのものへ直接接触できない場合が多く、観測データや数値計算から現象を推定します。そのため、「宇宙が好き」という動機から一歩進み、どの波長・観測量・モデルを使って、何を識別したいのかを考える必要があります。
研究計画を作る際は、希望する観測データが既に公開されているのか、新たな観測機会を必要とするのかを確認しましょう。利用可能なデータの期間や精度を把握していないと、計画だけが大きくなり、修士課程で完了できる範囲を超えてしまいます。
物理学や数学の基礎に加え、データ解析やプログラミングを使う研究室も考えられます。志望研究室の論文を読み、結果を得るまでの作業工程を想像しておくことが重要です。
自然史科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
3.00 倍
難しめ外部倍率は3.00倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 50 | 41 | 1.22 |
| 外部 | 6 | 2 | 3.00 |
| 全体 | 56 | 43 | 1.30 |
自然史科学専攻は、最新年度に志願者56人、入学者43人、倍率約1.30倍です。内部志願者50人に対し、外部志願者は6人となっています。
自然史科学では、現在見られる生物・地形・岩石・化石などを手がかりに、過去から現在までの変化を読み解きます。研究対象を採取する場所や時期によって得られる資料が変わるため、調査計画の具体性が重要です。
標本や地質試料を扱う場合は、どこから入手し、どのような基準で分類・測定するのかを明確にしましょう。既存コレクションを使うのか、自ら野外調査を行うのかによって、研究に必要な期間と許可も変わります。
外部受験生は、北海道大学で利用できる標本・フィールド・分析設備と、自分の研究対象との関係を説明できるようにしておくと、進学先として選ぶ理由を具体化しやすくなります。

リョウジ
理学院では、研究対象だけでなく、証拠を得る方法が専攻ごとに異なります。証明・測定・観測・標本調査のどれを使うのかまで見ておきましょう。
総合化学院 総合化学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.43 倍
狙い目外部倍率は1.43倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 138 | 127 | 1.09 |
| 外部 | 30 | 21 | 1.43 |
| 全体 | 168 | 148 | 1.14 |
最新年度の総合化学専攻は、志願者168人、入学者148人、倍率約1.14倍です。内部志願者が138人を占めており、学部で所属する研究室から研究を続ける受験生が多いことが分かります。
総合化学専攻では、分子の合成、化学反応、物質の構造、触媒、エネルギー、材料機能など、化学を軸に幅広い研究が考えられます。名称が広いからこそ、受験生側では研究の起点を絞り込む必要があります。
研究室を調べる際は、成果として何を作っているかだけでなく、どの測定によって性能や反応機構を確かめているかを見てください。合成、評価、解釈の一連の流れを把握すると、自分に不足する実験技術も明確になります。
外部から受験する場合は、現在使える装置や実験手法を具体的に示し、入学後に新しく習得する技術と区別して説明すると、研究開始までの見通しを伝えやすくなります。
生命科学院 生命科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.24 倍
狙い目外部倍率は1.24倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 90 | 81 | 1.11 |
| 外部 | 21 | 17 | 1.24 |
| 全体 | 111 | 98 | 1.13 |
生命科学専攻は、最新年度に志願者111人、入学者98人、倍率約1.13倍です。内部志願者90人に対して、外部国内志願者17人、国外志願者4人となっています。
生命科学の研究では、細胞、遺伝子、タンパク質、個体など、どの階層で生命現象を観察するかによって、実験の設計が変わります。
たとえば疾患に関わる分子を研究したい場合でも、その分子が関係していることを示すだけでは十分ではありません。機能を止めたとき、増やしたとき、条件を変えたときに何が起こるかを比較し、因果関係へ近づく必要があります。
研究計画書には、使用する生物種や細胞、対照条件、測定指標を可能な範囲で記載しましょう。研究室のテーマと近くても、必要な試料や技術が利用できなければ、計画を実行できない場合があります。
生命科学院 ソフトマター専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.00 倍
標準外部倍率は2.00倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 17 | 16 | 1.06 |
| 外部 | 2 | 1 | 2.00 |
| 全体 | 19 | 17 | 1.12 |
ソフトマター専攻は、最新年度に志願者19人、入学者17人、倍率約1.12倍です。志願者のうち17人が内部からの出願となっています。
ソフトマターは、高分子、ゲル、コロイド、液晶など、わずかな力や環境変化によって構造・動きが変化する物質を扱う領域です。化学、物理、生物の境界に位置するため、出身分野によって同じ現象の捉え方が変わります。
研究テーマを考える際は、材料の用途を先に決めるのではなく、構造、運動、力学特性のどの関係を明らかにしたいのかを置いてみましょう。顕微鏡観察、散乱測定、レオロジー、シミュレーションなど、使う手法によって得られる情報も異なります。
外部から志望する場合は、化学系・物理系・生命系のうち、自分がどの基礎を持ち込み、どの領域を補う必要があるのかを説明できるようにしておきましょう。
医学院 医科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.67 倍
やや狙い目外部倍率は1.67倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 16 | 11 | 1.45 |
| 外部 | 15 | 9 | 1.67 |
| 全体 | 31 | 20 | 1.55 |
最新年度の医科学専攻は、志願者31人、入学者20人、倍率1.55倍です。内部志願者16人、外部国内志願者11人、国外志願者4人となっています。
医科学専攻では、疾患の仕組み、診断、治療、予防などに関わる課題を、基礎科学の手法から研究することが考えられます。医療への貢献を最終目標に置きながらも、修士研究では、検証する現象を具体的に限定しなければなりません。
医学部以外の出身者が志望する場合は、自分の専門を医科学へどう接続するかが重要です。化学、生命科学、情報、工学などの知識を使って、既存の医学研究にどのような観察・分析手段を加えられるかを考えてみましょう。
ヒト由来試料や臨床データを扱う計画では、入手可能性や倫理上の手続きも確認が必要です。利用できる前提で計画を進めず、研究室で実際に扱える資料やモデルを確認してください。
保健科学院 保健科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
4.00 倍
難しめ外部倍率は4.00倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 64 | 39 | 1.64 |
| 外部 | 12 | 3 | 4.00 |
| 全体 | 76 | 42 | 1.81 |
保健科学専攻は、最新年度に志願者76人、入学者42人、倍率約1.81倍です。内部志願者が64人と多い一方で、入学者数との間には一定の差があります。
保健科学では、看護、検査、画像、リハビリテーションなど、医療現場と接する課題が研究の出発点になりやすいです。しかし、実務上の改善案と、研究によって検証する問いは分けて考える必要があります。
たとえば患者の負担を減らしたい場合、負担を痛み、時間、不安、身体機能などのどの指標で捉えるのかを定めます。測定方法が曖昧なままでは、研究後に改善したかどうかを判断できません。
対象者を必要とする計画では、協力者数を確保できるか、研究期間内に追跡できるか、個人情報をどのように管理するかまで見通しておきましょう。
医理工学院 医理工学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.00 倍
狙い目外部倍率は1.00倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 7 | 7 | 1.00 |
| 外部 | 4 | 4 | 1.00 |
| 全体 | 11 | 11 | 1.00 |
※2023年度の外部倍率は、募集がなかった可能性、または合格者がいなかったため倍率を表示していません。
最新年度の医理工学専攻は、志願者11人、入学者11人です。計算上の倍率は1.0倍ですが、募集規模が小さいため、年度ごとの人数変化には注意が必要です。
医理工学では、医療上の課題を、計測、画像、装置、材料、情報処理などの工学的手段によって扱います。重要なのは、技術的な性能と医療上の価値を別々に定義することです。
新しい装置を提案する場合、精度や速度が向上したことだけでなく、診断・治療・患者負担にどのような変化をもたらすかを評価する必要があります。反対に、医療ニーズを強調するだけで、技術的に何を改良するのかが見えなければ、工学研究としての焦点が弱くなります。
医学系と工学系の教員・設備をまたぐ可能性があるため、指導体制、研究場所、使用できるデータや装置を出願前に確認しておきましょう。

リョウジ
生命・医療系では、研究の意義と実施条件を同時に確認してください。試料、対象者、装置を確保できるかどうかで、研究計画の現実性が変わります。
次章では、情報科学院、工学院、農学院、水産科学院、環境科学院を取り上げ、情報・工学・農水産・環境領域の倍率を整理します。
北海道大学大学院 情報・工学・農水産・環境系学院の倍率
ここでは、情報科学院、工学院、農学院、水産科学院、環境科学院について、学院・専攻別の志願者数、入学者数、倍率を確認します。
この領域では、数式やプログラムを使って現象を再現する研究、装置や構造物を設計する研究、生物や資源をフィールドで調査する研究、物質やエネルギーの流れを追跡する研究などが行われます。
北海道大学大学院の特色が数字に表れやすいのも、この領域です。内部志願者が多数を占める学院がある一方で、環境科学院の一部専攻では、外部からの志願者が内部を大きく上回っています。
出願先を選ぶときは、専攻名の印象だけでなく、研究対象・研究場所・使用する技術・評価方法の四つが自分の計画と一致しているかを確認しましょう。

リョウジ
技術系の研究では、「作りたいもの」から考えるだけでは不十分です。何と比較し、何をもって良くなったと判断するのかまで決めましょう。
情報科学院 情報科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.36 倍
狙い目外部倍率は1.36倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 185 | 164 | 1.13 |
| 外部 | 61 | 45 | 1.36 |
| 全体 | 246 | 209 | 1.18 |
情報科学専攻は、最新年度に志願者246人、入学者209人、倍率約1.18倍です。内部志願者が185人を占めていますが、外部国内からも49人が志願しています。
一つの専攻に、数理、計算機、人工知能、ネットワーク、メディア、生命情報など、異なる研究方向が含まれる可能性があります。そのため、「情報科学を学びたい」という説明だけでは、志望先を特定したことになりません。
研究室を探す際は、解決したい課題から逆算して、必要となる情報技術を決めましょう。AIを使いたいという理由から始めると、既存手法を適用するだけの計画になりやすいため、まず現行手法で解決できていない問題を整理します。
外部受験生は、プログラミング言語の経験だけでなく、アルゴリズム、確率統計、線形代数、計算機システムなど、志望研究に必要な土台をどこまで学んでいるかを示すことが重要です。
工学院の志願者数・入学者数・倍率
工学院では、建築、機械、材料、応用物理、量子、環境、エネルギーなど、異なる技術体系を持つ専攻が設けられています。
外部倍率
1.88 倍
やや狙い目外部倍率は1.88倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 356 | 307 | 1.16 |
| 外部 | 62 | 33 | 1.88 |
| 全体 | 418 | 340 | 1.23 |
共同資源工学専攻を除く最新年度の12専攻では、志願者418人、入学者340人、倍率約1.23倍です。
専攻別では、環境フィールド工学専攻が約1.56倍、人間機械システムデザイン専攻が約1.39倍と、工学院内では比較的高い倍率です。
工学院全体では内部志願者が多いため、外部受験生は、卒業研究の内容を北海道大学の研究設備・指導分野へどう移行できるかを具体的に示す必要があります。
建築都市空間デザイン専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.17 倍
狙い目外部倍率は1.17倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率より外部倍率が低く、外部からでも狙いやすい可能性があります。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 18 | 15 | 1.20 |
| 外部 | 7 | 6 | 1.17 |
| 全体 | 25 | 21 | 1.19 |
最新年度の建築都市空間デザイン専攻は、志願者25人、入学者21人、倍率約1.19倍です。
建築・都市の研究では、魅力的な空間を提案する力と、その提案の妥当性を検証する力を分けて考える必要があります。設計意図が優れていても、利用者、周辺環境、歴史的背景、維持管理などの条件を無視することはできません。
作品やポートフォリオを用意する場合は、完成図だけでなく、敷地分析、課題設定、案を選んだ理由を説明できるようにしましょう。研究計画では、設計制作を行うのか、都市・建築を分析対象にするのかも明確にします。
空間性能システム専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.00 倍
標準外部倍率は2.00倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 24 | 22 | 1.09 |
| 外部 | 6 | 3 | 2.00 |
| 全体 | 30 | 25 | 1.20 |
空間性能システム専攻は、最新年度に志願者30人、入学者25人、倍率1.2倍です。
空間の性能を研究する場合、快適さ、安全性、省エネルギー性、構造性能など、評価軸を明確にする必要があります。すべてを同時に最適化しようとすると、研究の中心が見えなくなります。
実測、シミュレーション、模型実験などのうち、どの方法で性能を確かめるのかを決めましょう。実際の建物を対象にするなら、測定場所や期間を確保できるかも計画に関わります。
応用物理学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.00 倍
狙い目外部倍率は1.00倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率より外部倍率が低く、外部からでも狙いやすい可能性があります。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 38 | 33 | 1.15 |
| 外部 | 5 | 5 | 1.00 |
| 全体 | 43 | 38 | 1.13 |
※2012年度の外部倍率は、募集がなかった可能性、または合格者がいなかったため倍率を表示していません。
※2014、2022年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
応用物理学専攻は、最新年度に志願者43人、入学者38人、倍率約1.13倍です。
応用物理では、物理現象を理解することと、その現象をデバイス・計測・材料へ利用することが接続します。研究計画では、基礎現象の解明を主目的にするのか、機能向上を主目的にするのかを決めておくと、論点が整理されます。
性能を比較する場合は、既存技術より何が優れているかだけでなく、測定条件が同じか、再現性があるか、別の性能を犠牲にしていないかも確認しましょう。
材料科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.50 倍
やや狙い目外部倍率は1.50倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 40 | 35 | 1.14 |
| 外部 | 3 | 2 | 1.50 |
| 全体 | 43 | 37 | 1.16 |
※2013、2014、2022年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
材料科学専攻は、最新年度に志願者43人、入学者37人、倍率約1.16倍です。内部志願者40人が大半を占めています。
材料研究を整理する際は、製造条件、内部構造、物性、用途を一つの連鎖として捉えます。「強い材料を作る」とだけ書くのではなく、どの構造を変えることで、どの物性が変化すると予想するのかを示しましょう。
外部受験では、扱ってきた材料が異なっていても、分析装置や評価手法の経験を移せる場合があります。材料名の一致だけで志望研究室を選ばず、自分の実験技能が活用できるかを確認してください。
量子理工学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.50 倍
標準外部倍率は2.50倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 30 | 26 | 1.15 |
| 外部 | 5 | 2 | 2.50 |
| 全体 | 35 | 28 | 1.25 |
※2012、2018年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
※2014、2015、2016年度の外部倍率は、募集がなかった可能性、または合格者がいなかったため倍率を表示していません。
量子理工学専攻は、最新年度に志願者35人、入学者28人、倍率1.25倍です。
量子に関わる研究では、目に見えない現象を、測定値や理論モデルから捉えることになります。研究対象の先端性を強調するだけでなく、どの物理量を測り、どのモデルと照合するのかを明確にしましょう。
実験設備への依存度が高いテーマも考えられます。志望研究室が利用している装置と、自分が担当する作業の範囲を確認しておくことが大切です。
機械宇宙工学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
3.33 倍
難しめ外部倍率は3.33倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 35 | 33 | 1.06 |
| 外部 | 10 | 3 | 3.33 |
| 全体 | 45 | 36 | 1.25 |
※2015年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
機械宇宙工学専攻は、最新年度に志願者45人、入学者36人、倍率1.25倍です。
機械・宇宙分野では、熱、流体、構造、制御、推進などの要素が組み合わさります。大きなシステム全体を研究対象にするのではなく、故障、効率、安定性、軽量化など、検証する課題を一つに絞りましょう。
数値解析を行う場合は、計算結果を何と比較して妥当性を確かめるのかが重要です。実験や既存データによる検証まで含めて計画を立ててください。
人間機械システムデザイン専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
3.00 倍
難しめ外部倍率は3.00倍で、外部受検ではやや競争が強い水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 27 | 24 | 1.13 |
| 外部 | 12 | 4 | 3.00 |
| 全体 | 39 | 28 | 1.39 |
※2015年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
人間機械システムデザイン専攻は、最新年度に志願者39人、入学者28人、倍率約1.39倍です。工学院内では、環境フィールド工学専攻に次いで高い倍率となっています。
人と機械の関係を扱う研究では、機械性能だけでなく、人がどのように認知・操作・判断するかも評価対象になります。
操作支援システムを研究するなら、処理速度や精度に加えて、利用者の負担、誤操作、学習時間などをどう測るかを決めましょう。人を対象とする実験では、参加者の属性や人数も結果へ影響します。
環境フィールド工学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.00 倍
標準外部倍率は2.00倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 36 | 24 | 1.50 |
| 外部 | 6 | 3 | 2.00 |
| 全体 | 42 | 27 | 1.56 |
※2013年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
環境フィールド工学専攻は、最新年度に志願者42人、入学者27人、倍率約1.56倍です。工学院の主要専攻では最も高い倍率となっています。
現地調査を伴う研究では、一度の測定結果だけで環境の特徴を説明することは困難です。季節、天候、地形、土地利用など、測定値を変化させる条件を整理する必要があります。
研究計画では、調査地点の選定理由、測定回数、使用機器、データの解析方法を示しましょう。フィールドへ行くこと自体を目的にせず、どの仮説を現地データによって確かめるのかを明確にします。
環境創生工学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
- 倍
判断注意外部志願者のデータがなく、外部受検者向けの倍率は判断しづらい状況
内部進学者中心の可能性があるため、公式情報や募集要項もあわせて確認してください。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 34 | 30 | 1.13 |
| 外部 | 0 | 0 | - |
| 全体 | 34 | 30 | 1.13 |
※2012、2013、2014年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
※2025年度の外部倍率は、募集がなかった可能性、または合格者がいなかったため倍率を表示していません。
環境創生工学専攻は、最新年度に志願者34人、入学者30人、倍率約1.13倍です。志願者は全員が内部からの出願となっています。
環境を新たに整備・改善する研究では、導入する技術の効果だけでなく、周辺へ生じる副作用も考える必要があります。
構造物や施設を提案するなら、耐久性、コスト、維持管理、環境負荷など、評価する範囲を定めましょう。設計案を示すだけでなく、現行方式と比較できる指標を用意することが重要です。
環境循環システム専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.50 倍
やや狙い目外部倍率は1.50倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 21 | 19 | 1.11 |
| 外部 | 3 | 2 | 1.50 |
| 全体 | 24 | 21 | 1.14 |
※2014、2017年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
※2019年度の外部倍率は、募集がなかった可能性、または合格者がいなかったため倍率を表示していません。
環境循環システム専攻は、最新年度に志願者24人、入学者21人、倍率約1.14倍です。
資源や廃棄物の循環を研究する際は、どこからどこまでを一つのシステムとして扱うかが結果を左右します。
回収率だけを見るのか、輸送・処理に必要なエネルギーまで含めるのかによって、同じ方式でも評価が変わります。研究計画書には、システム境界と計算対象を明記しましょう。
北方圏環境政策工学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.50 倍
やや狙い目外部倍率は1.50倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 29 | 25 | 1.16 |
| 外部 | 3 | 2 | 1.50 |
| 全体 | 32 | 27 | 1.19 |
北方圏環境政策工学専攻は、最新年度に志願者32人、入学者27人、倍率約1.19倍です。
この専攻では、寒冷地や北方圏が抱える環境・インフラ上の条件を、技術と政策の両面から扱う研究が考えられます。
政策を研究へ含める場合は、望ましい制度を提案するだけでなく、技術導入を阻む要因や、行政・住民・事業者の利害をどう分析するかを決めましょう。工学的な効果と社会的な実行可能性を分けて評価することが大切です。
エネルギー環境システム専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.00 倍
標準外部倍率は2.00倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 24 | 21 | 1.14 |
| 外部 | 2 | 1 | 2.00 |
| 全体 | 26 | 22 | 1.18 |
※2021年度の外部倍率は、合格者がいなかったため倍率を表示していません。
エネルギー環境システム専攻は、最新年度に志願者26人、入学者22人、倍率約1.18倍です。
エネルギー研究では、発電効率だけを高めても、資源調達や設備製造、廃棄まで含めると環境負荷が増える場合があります。
研究する技術を評価する際は、対象期間、地域、比較するエネルギー源を揃えましょう。複数のシナリオを設定し、どの条件で優位性が生じるのかを示すと、結論を過度に一般化せずに済みます。
共同資源工学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.50 倍
やや狙い目外部倍率は1.50倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 11 | 11 | 1.00 |
| 外部 | 3 | 2 | 1.50 |
| 全体 | 14 | 13 | 1.08 |
共同資源工学専攻は、最新年度に志願者14人、入学者13人、倍率約1.08倍です。
資源工学では、地下資源を見つけ、採取し、利用するまでの各段階に、地質、掘削、選鉱、環境、安全、経済性などの課題があります。
資源開発の必要性だけを述べるのではなく、対象資源と工程を限定し、どの不確実性を減らす研究なのかを示しましょう。国際的な資源問題を扱う場合も、技術課題と政策・市場上の課題を混同しないことが重要です。

リョウジ
工学院は専攻数が多いため、学院名だけで受験先を考えると準備が散らばります。対象、現象、手法の三点から研究室を絞り込みましょう。
農学院 農学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.85 倍
やや狙い目外部倍率は1.85倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 160 | 144 | 1.11 |
| 外部 | 37 | 20 | 1.85 |
| 全体 | 197 | 164 | 1.20 |
最新年度の農学専攻は、志願者197人、入学者164人、倍率約1.20倍です。内部志願者160人が中心ですが、外部国内からも34人が志願しています。
一つの専攻の中に、作物、土壌、昆虫、微生物、森林、食品、農業経済など、異なる研究対象が含まれる可能性があります。農業に関心があるというだけでは、志望研究室を選べません。
研究対象が生物であれば、生育時期や世代時間が研究スケジュールを左右します。圃場試験を行う場合は、一度の失敗で一年分のデータを失う可能性もあるため、予備実験や複数条件を考えておく必要があります。
経済・政策寄りの農学研究では、生産者、流通、消費者、行政のどこを分析対象にするかを定めます。自然科学と社会科学の双方を無理に入れるより、中心となる問いに必要な方法を選びましょう。
水産科学院の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.83 倍
やや狙い目外部倍率は1.83倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 130 | 102 | 1.27 |
| 外部 | 22 | 12 | 1.83 |
| 全体 | 152 | 114 | 1.33 |
最新年度の水産科学院は、2専攻を合わせて志願者152人、入学者114人、倍率約1.33倍です。
海洋生物資源科学専攻では資源・生態・漁業に近い研究が、海洋応用生命科学専攻では生物機能・食品・化学に近い研究が考えられます。
同じ海洋生物を扱っていても、個体数や分布を調べる研究と、組織や成分を分析する研究では、必要な設備と調査方法が異なります。
海洋生物資源科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
2.14 倍
標準外部倍率は2.14倍で、外部受検者にとって標準的な競争水準
外部倍率が内部倍率より高く、外部受検では各種提出書類や試験の完成度がより重要です。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 65 | 57 | 1.14 |
| 外部 | 15 | 7 | 2.14 |
| 全体 | 80 | 64 | 1.25 |
海洋生物資源科学専攻は、最新年度に志願者80人、入学者64人、倍率1.25倍です。
水産資源を研究する場合、漁獲量だけを追うのではなく、資源量、成長、移動、海洋環境、漁業活動などの関係を捉える必要があります。
船舶調査や採集を伴うテーマでは、調査時期と回数が限られる可能性があります。利用できる既存データや標本も含め、悪天候などで調査できなかった場合の代替手段を考えておきましょう。
海洋応用生命科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.40 倍
狙い目外部倍率は1.40倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率より外部倍率が低く、外部からでも狙いやすい可能性があります。 外部志願者は少なめで、内部進学者中心の傾向があります。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 65 | 45 | 1.44 |
| 外部 | 7 | 5 | 1.40 |
| 全体 | 72 | 50 | 1.44 |
海洋応用生命科学専攻は、最新年度に志願者72人、入学者50人、倍率1.44倍です。
海洋生物が持つ成分や機能を研究する場合は、有用性を示すだけでなく、どの物質が、どの仕組みによって作用するのかを確かめます。
食品としての品質を扱うのか、生命現象の解明を目指すのか、産業利用を目指すのかによって、評価項目は変わります。研究成果の利用先ではなく、修士論文で検証する科学的な問いを中心に計画を組み立てましょう。
環境科学院の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.34 倍
狙い目外部倍率は1.34倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 61 | 50 | 1.22 |
| 外部 | 114 | 85 | 1.34 |
| 全体 | 175 | 135 | 1.30 |
最新年度の環境科学院は、4専攻を合わせて志願者175人、入学者135人、倍率約1.30倍です。
内部志願者61人に対し、外部国内志願者88人、国外志願者26人となっています。北海道大学以外から入る志願者が過半数を占める学院です。
環境という共通語を持ちながら、環境起学専攻は課題起点、地球圏科学専攻は地球システム、生物圏科学専攻は生物・生態系、環境物質科学専攻は物質・化学現象に重心があります。
環境起学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.29 倍
狙い目外部倍率は1.29倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率より外部倍率が低く、外部からでも狙いやすい可能性があります。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 6 | 4 | 1.50 |
| 外部 | 22 | 17 | 1.29 |
| 全体 | 28 | 21 | 1.33 |
環境起学専攻は、最新年度に志願者28人、入学者21人、倍率約1.33倍です。内部志願者6人に対し、外部国内11人、国外11人となっています。
環境課題から研究を始める場合、自然科学、政策、経済、社会調査など、複数の方法が候補になります。ただし、方法を増やすほど優れた研究になるわけではありません。
まず、汚染、資源、地域社会、災害などのどの変化を説明したいのかを定めます。そのうえで、中心となる学問分野を一つ置き、他分野の方法は補助として使うと、計画の軸を保ちやすくなります。
地球圏科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.50 倍
やや狙い目外部倍率は1.50倍で、準備次第で現実的に狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 14 | 10 | 1.40 |
| 外部 | 30 | 20 | 1.50 |
| 全体 | 44 | 30 | 1.47 |
地球圏科学専攻は、最新年度に志願者44人、入学者30人、倍率約1.47倍です。内部志願者14人に対し、外部国内志願者が27人となっています。
大気、海洋、雪氷、地質などを扱う研究では、対象とする時間・空間スケールを定めることが重要です。全球規模の現象を説明したい場合でも、実際の分析は特定地域・期間のデータに基づくことがあります。
観測データとモデル計算を組み合わせるなら、それぞれが何を補うのかを示しましょう。モデルを動かすこと自体ではなく、現実の観測値との差をどのように解釈するかが研究になります。
生物圏科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.48 倍
狙い目外部倍率は1.48倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率との差は大きくなく、外部受検者にも比較的フラットな競争環境と見られます。 外部志願者も一定数おり、外部受検者にも開かれた専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 38 | 34 | 1.12 |
| 外部 | 34 | 23 | 1.48 |
| 全体 | 72 | 57 | 1.26 |
生物圏科学専攻は、最新年度に志願者72人、入学者57人、倍率約1.26倍です。環境科学院では最も志願者数が多い専攻です。
生物と環境の関係を研究する際は、個体、集団、群集、生態系のどの階層を扱うのかを明確にします。
野外調査では、生物の出現時期や気象条件によってデータ量が変化します。調査期間、反復回数、比較地点を決め、限られた観測からどこまで一般化できるかを慎重に考えましょう。
環境物質科学専攻の志願者数・入学者数・倍率
外部倍率
1.12 倍
狙い目外部倍率は1.12倍で、外部受検者にとって狙いやすい水準
内部倍率より外部倍率が低く、外部からでも狙いやすい可能性があります。 外部志願者の比率が高く、外部生が受けやすい専攻と見られます。
| 出願者区分 | 志願者(人) | 合格者(人) | 倍率(倍) |
|---|---|---|---|
| 内部 | 3 | 2 | 1.50 |
| 外部 | 28 | 25 | 1.12 |
| 全体 | 31 | 27 | 1.15 |
環境物質科学専攻は、最新年度に志願者31人、入学者27人、倍率約1.15倍です。内部志願者は3人で、外部国内22人、国外6人となっており、外部志願者の比率が非常に高い専攻です。
環境中の物質を扱う研究では、物質が存在するかどうかだけでなく、移動、分解、蓄積、反応によって、どのように形を変えるかを調べます。
有害性を扱う場合は、濃度と影響の関係、曝露条件、測定限界などを整理しましょう。分析装置で検出できたことと、環境・生物へ影響があることは同じではありません。

リョウジ
農水産・環境系では、研究対象が季節や地域条件に左右されます。予定通りにデータを取れなかった場合の代替案も用意しておきましょう。
次章では、北海道大学大学院修士課程への出願準備について、学院選び、外部受験、研究計画書、専門試験、面接の順に整理します。
北海道大学大学院 修士課程の受験準備を組み立てる方法
ここまで、北海道大学大学院の修士課程について、学院・専攻別に志願者数、入学者数、倍率を確認してきました。
北海道大学大学院の特徴は、専門領域の数が多いことだけではありません。同じ大学の中に、内部志願者を中心とする専攻、国内外から幅広く受験生が集まる専攻、少人数で学際的な研究を行う専攻が併存しています。
そのため、受験準備では、一般的な院試対策を一式そろえるのではなく、志望専攻の志願者構成と研究方法に合わせて、準備の順番を変えることが重要です。
ここでは、倍率データを実際の出願戦略へ落とし込む方法を解説します。

リョウジ
北大院は専攻によって受験生の構成が異なります。倍率だけでなく、内部・外部・国外の人数を見て、自分がどの立場で受験するのかを考えましょう。
最初に「研究対象」と「研究方法」を分けて書き出す
大学院を探すとき、多くの受験生は「何を研究したいか」から考え始めます。
しかし、同じ対象を複数の学院・専攻で扱える場合があります。たとえば環境問題は、工学院、農学院、水産科学院、環境科学院、国際食資源学院など、異なる入口から研究できます。
志望先を見分けるには、対象と方法を別々に整理してください。
研究対象
人、社会、制度、物質、生物、環境、装置など
知りたいこと
原因、構造、変化、効果、関係、最適条件など
使用する方法
文献、調査、実験、観測、数理モデル、設計、データ解析など
必要な研究環境
資料、フィールド、試料、装置、計算資源、対象者など
研究対象が一致していても、使用したい方法が志望研究室と異なれば、入学後に希望する研究を進められない可能性があります。
反対に、対象が完全には一致していなくても、研究方法や理論的な関心が近ければ、指導可能な場合があります。研究室名や専攻名だけで判断せず、教員の論文で実際の研究手順を確認しましょう。
内部志願者が多い専攻では「継続性」を意識する
総合化学専攻、生命科学専攻、情報科学専攻、農学専攻、工学院の多くの専攻では、最新年度の内部志願者が大きな割合を占めています。
内部志願者は、既に研究室へ所属し、教員から卒業研究の進捗や基礎学力を把握されている場合があります。外部受験生は、入試当日まで研究内容が見えにくいという情報差を補う必要があります。
外部から志望する場合は、次の内容を一つの資料にまとめてみましょう。
- 学部で履修した主要な専門科目
- 卒業研究で扱っている対象と方法
- 使用経験のある装置・ソフトウェア・分析手法
- 北海道大学で継続したい部分
- 研究分野を変更する場合に補うべき知識
重要なのは、内部進学者と同じ経歴を持つことではありません。異なる大学で学んだ内容を、志望研究室の研究へ移せることを示す必要があります。
外部・国外志願者が多い専攻では研究計画で位置づけを示す
文学院、教育学院、法学院、経済学院、国際広報メディア・観光学院、環境科学院などでは、外部・国外から多数の志願者が集まっています。
このような専攻では、「他大学出身だから不利」と一概には言えません。一方で、異なる学問背景を持つ受験生が集まるため、研究計画の中で自分の位置を明確にする必要があります。
たとえば、国外で学んだ制度や事例を扱う場合は、珍しい対象であることだけを強みにしないよう注意しましょう。
次の三点を整理すると、研究の位置づけが伝わりやすくなります。
- 対象地域では、どのような研究が既に行われているか
- 日本語・英語などの研究蓄積と、どこで接続するか
- 北海道大学の教員・研究環境が、研究に何を加えるか
単に「日本と自国を比較したい」とするのではなく、比較によって何を明らかにできるのかを先に決めましょう。
北海道を研究対象にする理由を具体化する
北海道大学には、北方圏、海洋、水産、農業、雪氷、寒冷地環境、地域政策など、北海道という場所と接点を持つ研究領域があります。
ただし、「北海道は自然が豊かだから」「寒冷地研究に適しているから」という一般的な説明だけでは、北海道大学で研究する必然性は十分に伝わりません。
北海道を研究対象やフィールドにする場合は、次のような条件まで掘り下げましょう。
- 対象とする地域・海域・施設・産業
- 北海道で顕著に見られる現象や条件
- 他地域との違いを生む要因
- 利用予定の観測データ・標本・調査先
- 北海道で得た結果をどこまで一般化するか
場所を選ぶ理由が具体的になれば、研究室選びや調査方法も自然に絞り込めます。

リョウジ
北海道をフィールドにすること自体は研究目的ではありません。その場所でしか確認しにくい条件や現象を説明できるようにしましょう。
研究計画書は「作業の順番」まで書ける状態にする
研究計画書には、背景、目的、先行研究、方法などの項目があります。
しかし、項目を埋めただけでは、研究を本当に実行できるかは分かりません。計画を確認するときは、入学後の作業を時系列に並べてみましょう。
たとえば、調査研究であれば、対象者の選定、依頼、データ収集、整理、分析の順に進みます。実験研究であれば、試料準備、条件設定、測定、再現実験、解析が必要です。
各作業について、次の点を確認してください。
- 開始前に必要な許可や準備は何か
- 一回の作業にどの程度の期間がかかるか
- 失敗した場合にやり直せるか
- 結果を比較する対照や基準があるか
- 修士論文の提出までに完了できるか
作業順に並べたときに空白がある部分は、研究計画の弱点です。文章表現を整える前に、調査・実験・分析のつながりを修正しましょう。
専門試験は「解ける範囲」ではなく「出題範囲」から組み直す
北海道大学大学院の修士課程では、学院・専攻によって試験科目が異なります。
学部で得意だった科目を中心に勉強するだけでは、過去問で求められる範囲を十分に覆えない場合があります。
まず、過去問を年度別に解くのではなく、出題分野ごとに分解してください。
頻出分野
複数年度にわたり繰り返し出題されている領域
前提分野
頻出問題を解くために必要となる基礎
未履修分野
自大学では扱っていない、または学習が浅い領域
記述課題
知識はあるが、式・論証・説明として答案化できない領域
外部受験では、大学ごとのカリキュラム差を埋める作業が必要です。参考書を最初から最後まで読むより、出題分野と未履修部分を対応させる方が、対策の優先順位を決めやすくなります。
研究室への連絡では質問を一つに絞る
出願前に教員へ連絡する場合、長い自己紹介と複数の質問を一度に送ると、確認してほしい内容が伝わりにくくなります。
初回の連絡では、次の流れで簡潔にまとめましょう。
- 現在の所属と研究分野
- 研究している内容を2〜3文で説明
- 志望教員の研究との接点
- 入学後に取り組みたいテーマ
- 受け入れや事前相談に関する質問
質問は、「このテーマを指導可能か」「事前面談が必要か」など、最初に確認したい一点へ絞ります。
自分のテーマがまだ決まっていない状態で、教員にテーマを決めてもらおうとするのは避けましょう。完成していなくても、自分なりの問いと方法を提示したうえで相談することが大切です。
面接では研究計画の「変更可能な部分」も説明する
面接では、研究計画書に書いた内容を守り切ることより、指摘を受けたときに計画を修正できるかが重要です。
資料が入手できない、対象者が集まらない、実験条件が成立しないなど、研究には不確実性があります。
面接前に、計画の中で次の二つを分けておきましょう。
- 変えられない部分:研究で答えたい中心的な問い
- 変更できる部分:対象、資料、実験条件、分析手法、比較方法
研究方法への指摘を受けた際に、中心的な問いを保ちながら別の方法を提案できれば、計画を柔軟に考えていることが伝わります。
一方、質問されるたびに研究目的まで変わってしまう場合は、まだ計画の軸が固まっていません。想定質問への暗記ではなく、問いと方法の関係を理解しておきましょう。

リョウジ
面接で方法を否定されたときに、研究全体が止まってしまわないようにしましょう。問いを守りながら別の進め方を示せると、計画の理解度が伝わります。
出願までの120日を4段階に分ける
北海道大学大学院を目指す場合、研究室選び、書類作成、専門試験を同時に進める必要があります。
出願までの準備を、次の4段階に分けると整理しやすくなります。
120〜91日前
学院・専攻・教員の候補を比較し、過去問と募集要項を確認する
90〜61日前
研究計画の骨格を作り、必要に応じて志望教員へ連絡する
60〜31日前
専門試験の弱点補強、研究計画書・志望理由書の推敲を進める
30日前〜試験日
過去問演習、面接練習、提出書類間の矛盾を修正する
研究計画書が完成してから専門試験を始めるのではなく、両方を並行して進めます。専門科目を学び直す中で、研究方法の理解が深まり、計画書を修正できる場合もあります。
志望専攻に合わせた準備が難しい場合は第三者に確認してもらう
北海道大学大学院には、名称の近い専攻や、複数分野を横断する学院があります。
自分では志望先と研究テーマが合っていると考えていても、実際には、教員の専門分野、使用する研究方法、必要な前提知識が一致していないことがあります。
また、内部志願者が多い専攻と、外部・国外志願者が多い専攻では、出願書類で補うべき情報も異なります。
オンライン院試塾INPASSでは、志望学院・専攻の選定、研究計画書・志望理由書の作成、専門科目の学習計画、研究室への連絡、面接対策まで、受験生の状況に合わせて個別にサポートしています。
「自分の研究テーマを扱える専攻が分からない」「外部受験で何を示せばよいか迷っている」「計画書と専門試験の準備を両立できない」という方は、出願直前ではなく、志望先を絞る段階から準備を始めましょう。


リョウジ
北大院の対策では、学院名より一段深く、専攻・教員・研究方法まで確認することが大切です。倍率はその確認を始める入口として使いましょう。
まとめ
本記事では、北海道大学大学院修士課程の志願者数、入学者数、倍率を、学院・専攻別に確認しました。
最新年度の二つの修士課程区分を合計すると、志願者は2,437人、入学者は1,680人、単純計算による倍率は約1.45倍です。
ただし、この全体倍率だけでは、各専攻の受験状況を判断できません。
- 国際広報メディア・観光学専攻や法学政治学専攻など、倍率が3倍を超える専攻がある
- 文学院、教育学院、経済学院などでは、国外からの志願者が多い
- 総合化学専攻、情報科学専攻、農学専攻などでは、内部志願者の割合が高い
- 環境物質科学専攻や地球圏科学専攻では、外部国内志願者が内部を上回る
- 少人数の専攻では、数人の増減によって倍率が変動しやすい
- 一つの専攻内に複数の研究領域が含まれるため、教員・研究室単位での確認が必要になる
倍率が高い専攻では、研究テーマの独自性だけでなく、先行研究・方法・実行可能性を明確にする必要があります。
倍率が1倍台前半の専攻であっても、内部進学者が多い場合や、出願前に研究室との調整が進んでいる場合があります。数字が低いことを、そのまま準備量の少なさへ結びつけないようにしましょう。
北海道大学大学院を目指す方は、倍率表から候補を選ぶだけでなく、自分の研究対象、使用する方法、必要な研究環境を整理し、最も接続の強い学院・専攻・教員を探すことが重要です。
志望先が決まった後は、募集要項、過去問、教員の研究内容を確認し、研究計画書と専門試験の準備を並行して進めていきましょう。
一橋大学大学院には、言語社会研究科、法学研究科、社会学研究科、経済学研究科、商学研究科、国際企業戦略研究科、ソーシャル・データサイエンス研究科など、社会科学を中心とした多様な研究科があります。
一橋大学大学院の修士課程を見る際には、以下の点を意識しましょう。
- 修士課程と専門職学位課程等の区分を分けて確認する
- 全体倍率だけでなく、研究科別・専攻別のデータを見る
- 倍率が高い年度は、志願者数と入学者数のどちらが影響しているか確認する
- 研究計画書では、問題意識だけでなく分析対象と方法を明確にする
- 志望教員の専門分野と自分のテーマが接続しているか確認する
- 専門科目の対策と出願書類の作成を並行して進める
- 面接では、研究テーマを自分の言葉で説明できるようにする
一橋大学大学院の倍率は、志望先を検討するうえで参考になります。ただし、倍率だけを見て「受かりやすい」「難しい」と判断するのは危険です。大学院入試では、研究テーマの具体性、専門科目の理解、志望研究科との相性、面接での説明力が総合的に問われます。
特に一橋大学大学院では、社会科学系の研究として、問いの立て方や分析方法の選び方が重要になります。志望する研究科・専攻に合わせて、早めに研究計画書と入試対策を進めていきましょう。
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